ビジネス英語と日常英会話の違いとは?使えるフレーズや例文を紹介

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急な海外出張や国外のクライアント対応で、ビジネス英語を使うことになった方もいるのでは?ビジネス英語と聞くと難しそうですが、ちょっとしたポイントやコツをつかむだけでも、現場で通用するビジネス英語を身に付けられます。そこで今回は、日常英会話との違いや、ビジネスシーンで役立つフレーズ、おすすめの勉強法などを解説します。

ビジネス英語と日常英会話の違い

ビジネス英語は日常英会話の延長線上にあるため、用いる語句を変更するだけでも十分に通用します。
■ビジネス英語と日常英会話の違い
英語のビジネス会話は、いくつかの決まり文句を押さえておくだけでも印象が変わります。また、英語表現がカジュアル過ぎないことも大切なポイントです。
例えば、相手に何かを依頼するときの表現も、日常英会話とビジネス会話とでは文章の始め方が異なります。

日常英会話

Can you〜?
Could you〜?

ビジネス英語

I was wondering if you could〜

このようにビジネスシーンで使える英語表現のパターンを覚えれば、日常英会話レベルからビジネス英語レベルへと引き上げることができます。
■「ビジネスレベルの英会話力」と言えるTOEICスコアは?
「ビジネスレベルの英会話力」とは、用件を明確かつ端的に伝えられるレベルであり、必ずしも正確で高度な文章という意味ではありません。そのため、単語選びが正確で、かつ決まった表現を用いて順序よく説明をつなげることができれば、細かい文法の間違いは許容範囲内です。

「会議の議事項目が理解できる」「携わっている仕事の説明ができる」「電話でレストランの予約ができる」くらいのレベルでは、TOEIC 700〜790点が目安です。このレベルに必要な語彙数は、英検2級程度で4,000〜5,000語程度です。
ビジネスでは、決まり文句を使って分かりやすく簡潔にまとめることが求められます。そのため、ビジネスシーンで知っておくと便利なフレーズや例文、注意点などを確認しておきましょう。
■メール
メールの件名、書き出し、結びなどにおけるルールや、よく使うフレーズについて紹介します。

【件名】
一般名詞と前置詞を組み合わせて簡潔にし、具体的な内容は本文に記載します。
・確認事項があるときの件名
Confirmation of Deadline - Taro Kondo
(締切日の確認 近藤太郎)

・依頼するときの件名
Request for Reference
(紹介依頼)
【書き出し】
担当者の名前の後にコンマを打ち、改行して挨拶文を書き始めます。ビジネス英語では、親しくない限りファーストネームは避け、「Mr.」などの敬称を付けて、その後にブランクを1コマ開けます。
・担当者名が分かる場合
Dear Mr. White,
(ホワイト様)

・担当者名が不明の場合
To Whom It May Concern,
(ご担当者様)
なお、日本語でよくある挨拶として「いつもお世話になっております」のような表現は特に必要ありません。
・I hope this email finds you well.
(お変わりないことを願っています。)
【締め】
本文から2行開けて結びの挨拶文を書き始めます。1文字目を大文字にし、コンマを続けて、改行した後に自分の名前を記載します。

Best Regards,
Taro Kondo

敬具
近藤太郎

Sincerely,
Taro Kondo

よろしくお願いいたします。
近藤太郎

なお、格式ばった決まり文句はありませんが、日本語と同様に結びの前、あるいは結びの文句としてお礼を添えるとスマートです。
・Thank you for your visit.
 (ご訪問いただきましてありがとうございます。)

・I would like to thank you for your visit.
 (ご訪問いただきまして誠にありがとうございます。)
>>「英語のビジネスメール」について詳しく知りたい方はこちらの記事もチェック
■電話
続いて、電話の応対について説明します

【掛けるとき】
まず名乗ってから担当者につないでもらうのは、日本語の場合と同じです。電話を受けた相手が、会社名や部署名しか言わない場合がある上に非常に早口ですが、臆せずに「My name is Taro Kondo.(近藤太郎と申します。) May I speak to Mr. White?(ホワイトさんにつないでいただけますか?)」と伝え、その後で簡潔に「It is about an appointment with Mr. White.(ホワイトさんとのアポイントの件です。)」などと電話の目的を伝えます。

【受けるとき】
まず、会社名と名前を告げた後に「いかがいたしましょうか?」と続けるまでが一連の決まり文句です。「Hello, this is ABC corporation, Taro Kondo speaking.(もしもし、こちらはABC社の近藤太郎です。) How can I help you?(どのようなご用件でしょうか?)」

>>「英語の電話応対」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェック
■会議
英語での会議も、日本語での会議と同様の流れで進めて問題ありません。まずは参加者へのお礼、自己紹介、それに続いて資料や担当者の紹介を手短に加えて、本題へと移行します。話しの流れは、合間に挟むつなぎのキーワードや定番表現で分かりやすくなります。
・Please take a look at the document.
(資料をご覧ください。)

・Taro, could you please get it started?
(太郎さん、どうぞ始めてください。)

・What do you think about this?
(この案についてどう思われますか?)

・Let’s get back to the point.
(話を戻しましょう。)
【意見の述べ方】
まずはポイントの数を述べ、1つ目に、2つ目に、と順序立てて説明します。「I have two concerns.(2つの懸念材料があります。) First,(まず1つ目に)〜」と始めて内容を述べ、「And second,(そして2つ目に)〜」と展開します。

【意見のまとめ方】
取りこぼした件がないかどうかを確認するために「Is there any other business?(他に何かございますか?)」と確認した後、「Let's go over the main points.(本日の内容をまとめましょう。)」と切り出すと、うまくまとまります。

【会議の終わり方】
十分に話し合えた場合には「I'm sure we've covered everything.(全て話し合いが終了したと思います。)」、まだ課題が残っている場合には「Let’s discuss this issue next time.(この件は次回また話しましょう。)」と締めくくり、その後で「Thank you for your participation.(ご参加ありがとうございました。)」とお礼を伝えて終了です。

>>「英語会議」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェック
■プレゼンテーション
開始の挨拶として、「Thank you for coming.(お越しいただきありがとうございます。) Now, let’s begin.(では始めさせていただきます。)」と切り出した後に名乗ってから、プレゼンを始めます。
プレゼン中に使う表現は会議の時と同様ですが、一通りのプレゼン終了後に質疑応答へと移行するにあたり、「Does anyone have comments?(何かご意見のある方はいらっしゃいますか?)」と意見を求めたり、「Do you have any questions?(ご質問はございませんか?)」と単刀直入に聞いたりするのもいいでしょう。
切り上げる際には「I'm sorry, but we are running out of time.(そろそろ時間が無くなってきましたので。)」が便利で、失礼のない表現です。
▼プレゼン資料のグラフ・表でよく使う単語

diagram

figure

数字

pie chart

円グラフ

line chart

折れ線グラフ

table

他にも「average(平均)」「rate(割合)」「picture(絵)」「data(データ)」など、日常英会話に使う語彙でも十分に説明を補うことができます。

>>「英語のプレゼンテーション」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェック

次に、海外出張のときに使えるフレーズを、クライアントとの会話で気を付けたいマナーとともに紹介します。

【アポイントを取るとき】
アポイントは英語では「appointment」で、「appoint」と省略することはできませんので、注意しましょう。
・I'd like to make an appointment.
(面会の予約をお願いします。)

・an appointment with Mr. White
(ホワイトさんとの面会の予約)

・an appointment with Mr. White at ten a.m.
(ホワイトさんとの午前10時の予約)

・an appointment at ten a.m. on 29th
(29日午前10時の予約)
【ホテルを予約するとき】
ホテルの予約を入れる際は、まず泊まりたい日付を伝えた後に部屋のタイプや空き状況を確認するのがいいでしょう。先に全ての条件を伝えてしまうと、条件が合わなかった場合に細かい確認で誤解や勘違いを生じやすいため、項目ごとに話を進めていきます。
・I want to stay from 28th to 30th this month.
(28〜30日に泊まりたいのですが。)

・Is there any room available?
(部屋は空いていますか?)

・I would like a single room.
(シングルルームにしてください。)

・How much is it?
(いくらですか?)

・Do you have a cheaper room?
(もっと安い部屋はありますか?)
【食事の予約、入店のとき】
クライアントとの食事にあたって、スマートに手配して入店するためのフレーズを覚えておきましょう。前置詞は、人数にはfor、日付にはon、時間にはinやatを使います。なお、12時制で時刻を言い表す場合には、「a.m.」「p.m.」を用いると確実です。
・I'd like to make a reservation.
(席の予約をお願いします。)

・reservation for four
(4人の予約)

・reservation for four on March 3rd
(3月3日に4人の予約)

・reservation at two in the afternoon
(午後2時の予約)
入店の際にも、簡潔に予約がある旨を伝えるのがスマートです。予約や訪問の際も、相手と会話しようとせずに、決まり文句でコンパクトに伝えましょう。
・I have a reservation. My name is Kondo.
(予約していた近藤です。)

・I have a reservation under the name of Kondo.
(予約していた近藤です。)
■クライアントと英語で話すときのマナー
【好まれる話題】
家族やペットの写真を持ち歩いている人が多く、少し詳しく尋ねることはマナー違反にはなりません。ただ「当然〜であるはず」という発想は通用しないため、ルーツや家族構成などについては、決め付けたり驚いたりせず、柔軟に受け止めましょう。

【避けるべき話題】
日本語での会話と同様に、収入や年齢に関する話は好まれませんが、それに加えて肌の色や外見に関することは、たとえ褒めるつもりでも避けるべきです。また、敬意を表する際、個々の持つ背景や事情の違いに留意することも重要です。
外資系企業への転職などで、履歴書を書くときや、英語で面接を行うときに役立つフレーズを紹介します。
■履歴書
決まったフォーマットはないため、自由にレイアウトすることは可能ですが、問われる項目についてはある程度決まっています。
日本と違い性別の記載は不要で、生年月日は、アメリカ式の場合は「月/日/年」、イギリス式の場合は「日/月/年」で記載します。また、学歴は最終学歴のみで、職歴は最新のものから過去へさかのぼる形で書きましょう。

Nationality

国籍

Education

学歴

Career History

職歴

Bachelor of〜

〜学部(学士号)

Master of〜

〜学部(修士号)

Doctor of〜

〜学部(博士号)

最もよく聞かれる質問「Please tell me about yourself.(あなたのことについて教えてください。)」に備えて、学歴、職務経歴などを簡単に説明できるようにしておきましょう。内容を詰め込まないのがポイントです。また、相手が何を聞きたいと思っているかは相互のやりとりが成立して初めてわかるので、最初からしゃべり過ぎないようにしましょう。
・Thank you for giving me the opportunity.
(この様な機会をいただきありがとうございます。)

・After graduating from A University, I joined B Corporation.
(A大学卒業後、B社へ入社しました。)

・I've been in theMarketing Department for three years.
(3年間マーケティング部に属しています。)

・I've always been expecting for this opportunity.
(この様な機会をずっと待ち望んでいました。)

・I'm good at resolving issues by using a practical application.
(私は実践的な問題解決能力が得意です。)
そのほか、ビジネスシーンで役立つフレーズをニーズ別にご紹介します。

■自己紹介したい
まずは自分の名前を言ってから、その場にいる相手が知りたがっていると想定できる情報を手短に付け加えます。

【社内向け】
・Hi, I am Taro fromthe Marketing Department.
(こんにちは、マーケティング部の太郎です。)

・Hi, I am Taro who is in charge of the Search Engine Marketing.
(検索エンジンマーケティング担当の太郎です。) 

・I’m looking forward to having good discussion with you.
(いい話し合いができるのを楽しみにしています。)

・I’m excited to work with all of you.
(皆さんと作業できるのを楽しみにしています。)
【社外向け】
・Hi, I am Taro from ABC Corporation.
(ABC社の太郎です。)

・I am Taro in the Accounting Division.
(会計課の太郎です。)

・Hi, I am Taro in the Accounting Division of ABC Corporation.
(ABC社会計課の太郎です。)

・I'm pleased to meet you.
(お会いできて光栄です。)
■依頼したい
依頼する前にまずお伺いを立てるのがマナーなので、「ちょっとよろしいですか?」などと前置きした後に話を切り出しましょう。
・Can you do me a favor?
(お願いがあるのですが。)※社内向け

・Can I have a minute?
(お時間よろしいですか?)

・Could you give us some feedback?
(ご意見を伺ってもよろしいでしょうか?)

・I would appreciate if you could let us know.
(我々にお知らせいただけるとありがたいのですが。)
■謝罪したい
・We are sorry for that.
(それについては申し訳ございません。)

・We apologize for the delay.
(遅延についてお詫び申し上げます。)

・I shouldn't have done it to you.
(あなたにそんなことをすべきではありませんでした。)

・We regret to inform you that〜.
(残念ですが〜をお知らせいたします。)
■感謝を伝えたい
・I appreciate it.
(感謝しています。)

・It is much appreciated.
(大いに感謝しています。)

・It is so nice of you.
(ありがとうございます。※あなたはよい人だ)

・I cannot thank you enough.
(これ以上、感謝の言葉もありません。)
■質問したい
・I have a question.
(質問があります。)

・ May I ask you about this?
(これについてお聞きしていいですか?)

・I have a little concern, but〜
(懸念事項があるのですが、〜)  

・Excuse me, but〜
(恐れ入りますが、〜)
■提案したい
・I have a suggestion.
(提案があります。)

・Couldn't it be better if〜,
( 〜の方がよくはありませんか?)

・I have an idea that〜.
(〜するという案があります。)

・May I offer you a suggestion?
(ご提案させていただいてもよろしいですか?)
■賛成したい
・That sounds good.
(それはいいですね。)

・That would be wonderful.
( 素晴らしいですね。)

・I agree to〜.
(〜に同意します。)

・I am on your side.
(あなたの意見に賛成です。※あなたの味方です)
■反対したい
・I have a different idea.
(私は違う意見を持っています。)

・Excuse me, but I have a concern.
(失礼ですが、私には懸念がございます。)

・We should be careful because〜.
(注意する必要があります、というのも〜)

・I'd like to know further details about〜.
(もう少し詳細を知りたいと思います。)
■交渉したい
交渉については、細部まで理解した上で話を進める必要があるので、理解できないまま話を流してしまうのは厳禁です。そのため、相手の英語が分かりにくい場合には、まずゆっくり話してもらえるようにお願いしてから交渉を開始しましょう。
・Can you speak a little slower?
(少しゆっくり話してもらえますか?)

・What can you offer us?
(どのような条件をご提示いただけますか?)

・What can we offer you?
(どのような条件をご希望ですか?)

・Is there any room for reconsideration?
(少しでも再考の余地はありますか? )
部署名、役職名、略語など、ビジネスシーンでよく使う単語をご紹介します。

■部署名

Sales Department

営業部

Production Department

商品開発部

Customer Service Department

顧客サービス部

Legal Department

法務部

Public Relations Department

広報部

■職種名

accountant

会計士

judicial scrivener

司法書士

public servant

公務員

real estate appraiser

不動産鑑定士

mechanic

整備士

■役職名

General Manager

支社長、本部長

Sales Manager

営業部長

Financial Director

財務部長

Section Manager

課長

Supervisor

主任

■略語

FYI(for your information)

ご参考までに

IMO(in my opinion)

私の意見としては

IAC(in any case)

いずれにしろ、とにかく

N/A(not available)

該当なし

R.S.V.P(フランス語由来)

要返信

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習慣化することが最重要ポイントですから、隙間時間を見つけて毎日続けましょう。4つの技能全てをまんべんなく取り入れる必要はなく、月曜日は移動が多いのでリーディング、火曜日は一人でランチタイムを過ごすのでライティング、水曜日は早く帰れることが多いので帰宅後に自宅で問題集を解くなど、自分の予定に合わせて組み合わせると、うまく続けることができます。
「忙しくて今日も英語の勉強ができなかった」という言い訳は学習初心者にありがちですが、極力避けたいものです。そのため、一日のノルマを決めてできなかった場合は、その分を翌日のノルマに追加しましょう。
【リーディング】
移動時間はリーディングに適しています。例えば、電車で移動中にアプリで単語を覚えたり、ニュース記事を読んだりしましょう。うまく時間を割いて継続できないときには、1日1セット、1日1ページなどと決めて、スケジュールを前もって立てておきましょう。読みそびれた分量を確認しやすくなります。日々の移動時間が決まっている場合には、それぞれの移動中に何を行うか(例えば朝はニュース、夕方は単語など)を細かく決めておくのも効果的です。

【ライティング】
移動中に内容を考えておき、まとまった時間を使って書き留めます。構成は「導入(結論)、根拠1とその具体例、根拠2とその具体例、結論」と、2つの論点で展開するのが最も一般的で取り組みやすいでしょう。
ただライティング対策は、本来まとまった時間を取る必要があるので、あらかじめ「週末のみ」などと余裕を持ったスケジュールを立てておくといいでしょう。

【リスニング】
食事中や移動中に英語の音声を聞き、可能な限りこまめにスクリプト(台本)を見て、聞き取れていない箇所を確認しながら進めます。リスニングアプリを使えば、音声を聞きながらスクリプトの確認を同時にスマホ1台でできます。
聞き流すだけでも効果が上がるリスニングについては、歩行中など、リーディングにもライティングにも使えない時間を使って取り組むこともできます。隙間時間に英語の勉強を続けるときも、リスニングならスマホとイヤフォンのみで可能です。

【スピーキング】
話し相手がいない場合には、入浴中や歩行中に英語で独り言をつぶやくことで、忘れがちなフレーズを復習したり、言いたいことをどのように話すのが一番伝わりやすいかなどを練習したりすることができます。
独り言のノルマを自分に課すのが難しいときは、オンライン英会話を取り入れて、早めに予約を入れてスピーキングタイムを確保するのも方法の一つです。たとえ忙しくても、予約があれば自発的にレッスンを受けるようになるため、半ば強制的に話す機会を確保することができます。

>>「ビジネス英語の勉強法」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェック
書籍を使った学習は、情報量、演習量ともに十分な量を確保できるのが魅力です。
ビジネス英語初心者におすすめの本をご紹介します。
■『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング CD BOOK』 森沢 洋介(著) ベレ出版
中学校の文法を基に、正しい語順で簡潔に話すことを目的として、スピーキングの練習をするための本です。日本語の短文を見たり聞いたりした後、それを瞬間的に英訳するトレーニングを繰り返します。
仮定法など高校レベルの文法は出てきませんが、「今日は〜する予定だったのですが」や、「彼女は〜であったに違いない」など、細かなニュアンスを表す英文を学習できるため、なんとか通じるレベルのブロークンイングリッシュを、正しい英語へと矯正したい学習者にとって効果的です。

【効果的な使い方】
まずは日本語を目で確認して読みながら、英訳する練習をします。慣れてきて英語が出てくるスピードが速まったあたりから、CDの音声を聞いて英訳をするトレーニングを行います。
■『英語は3語で伝わります【どんどん話せる練習英文100】』 中山 裕木子(著) ダイヤモンド社
伝わりやすい英語に特化した100文を学習することで、日本語の語順をそのまま英語にしたようなブロークンイングリッシュを、簡潔でより洗練された英語に矯正するための本です。
思い浮かんだ日本語そのものを、英語に訳しやすい日本語へと変換するトレーニングができます。例えば、「電話のバッテリーが切れています」を「電話の電源(power)がありません」へと切り替えるような練習です。フレーズの丸覚えではなく、英文法の運用法を学べるので、言葉がつながらない状態から脱出し、最低限の言いたいことを相手に伝えられるようになります。

【効果的な使い方】
まずは100文ある例文を何度も読んで、英語と日本語の構造や感覚の違いをつかみ、「誰が何する何を」というシンプルな英文構造を頭に入れた後に、言いたいことを思い浮かべてはこの形に当てはめる、というトレーニングを繰り返します。

■『ビジネス英語4週間集中プログラム もし海外出張まで、あと1カ月しかなかったら!?』 大島 さくら子(著) ダイヤモンド社
日常英会話はある程度習得した上で、仕事でも本格的に英語を話す必要が出てきたときに、一気にビジネス英語を詰め込むことがコンセプトの本です。
学習期間が4週間と明確に決まっているため、スケジューリングを本書に任せて指示通りに進めるだけで、文法、フレーズ、リスニングなどの幅広い領域をカバーすることができます。学習期間が短いので演習量は決して多くありませんが、たとえ付け焼刃でもなんとか急場をしのげるビジネス英語力が必要な場合には助けになります。

【効果的な使い方】
使い方に工夫は必要ありません。指示通りに、日々の課題ノルマをこなしていくだけで十分です。時間にゆとりがあるなら2周し、その後は索引を使って辞書代わりに活用しましょう。

>>「ビジネス英語の勉強でおすすめの本」をもっと知りたい方はこちらの記事もチェック
隙間時間を有効に使うための英語学習にはアプリが最も適しています。

ざっくり英語ニュース!StudyNow(ニュースアプリ) ※無料版あり(外部リンク)
日本語訳と英語表現の解説を基に、短いニュースを読みながら英語学習するアプリです。リスニングとリーディングの双方向からアプローチできます。
隙間時間に聞けるように、1編を短くまとめてあるので、学習のためのまとまった時間を必要としません。ジャンルの幅はエンタメから犯罪までと幅広く、英語学習機能も単語の暗記からリスニングまで、スピーキング以外の3技能をカバーしています。

【効果的な使い方】
ニュース配信機能を利用し、配信されたニュースは必ずその日のうちに読むなど、ノルマを自分に義務付けます。弱点を克服するため、「音声を聞いた後にスクリプトを読む」や「音声を聞かずにスクリプトだけを1日3つ以上は読む」など自分で決めたルールに沿って進めます。

スタディサプリENGLISH ビジネス英語コース(学習アプリ) ※無料体験あり(外部リンク)
大学受験を控えた学生にはおなじみのスタディサプリを、ビジネスマン向けにリリースしているアプリで、ビジネスコースの他にもTOEIC対策コースやパーソナルコーチプランもあり、学習期間や用途に応じて使い分けられます。
1回1分の動画が240分もある上に、ビジネス英語コースには日常英会話コースも付帯するため、会話力も磨くことが可能です。

【効果的な使い方】
ディクテーションやシャドーイングなど、他のアプリでは行えない学習コンテンツを活用しましょう。この2種類は、一人では継続が難しい面倒な学習法ですが、確実に英語の実力が付きます。音声スピード調整機能がついている上に、途中で投げ出してしまわない程度の長さの短文で、コツコツと続けられるのが魅力です。

English Upgrader(学習アプリ) ※無料(外部リンク)
もともとはTOEIC対策のためのアプリですが、TOEICに特化し過ぎず、ビジネスシーンの日常会話を学べるアプリとして、特にリスニングに特化したアプリです。
聞き取りやすいクリアな発音と十分なボリュームで、隙間時間での学習アプリよりは、じっくりと時間をかけた学習法に向いています。関連語句やフレーズも豊富です。

【効果的な使い方】
移動中などの片手間の学習ではなく、30分以上のまとまった時間を確保して、ビジネスシーンで使えるフレーズや語彙をたくさん吸収するつもりで取り掛かると、1話分を多方向から十分に学習できるアプローチです。繰り返し学習することで、相当数のフレーズを獲得できるでしょう。

>>「ビジネス英語の勉強でおすすめのアプリ」をもっと知りたい方は、こちらの記事もチェック
単語やフレーズの暗記ばかりではストレスがたまりますから、気分転換を兼ねて、ドラマや映画鑑賞を楽しみながら英語の学習も取り入れましょう。

■映画『The Pursuit of Happyness』
ウィル・スミス主演の、実話を基にした映画です。ホームレスから億万長者となった実在の人物をモデルに作られた映画で、ハートウォーミングなシーンもありますが、株式仲買人という主人公の職業柄、金融関係の専門用語なども数多く登場します。
金融街のビジネスマンが集う会議シーンは、ビジネス英語の宝庫です。それほど早口でもなく、英語も比較的聞き取りやすいため、初心者にとっても見やすい映画です。
■ドラマ『Suits』
日本版も登場するほどの人気ドラマで、アメリカの法律事務所で活躍する敏腕弁護士の話です。裁判ものですが、ドラマの舞台は裁判所ではなくオフィスが中心で、資料室、給湯室、エレベーターの中など、オフィスビル内のさまざまな場所で、多様な人間関係が展開されます。
上司やクライアントとの交渉から、同僚とのなにげない会話まで、いわゆるビジネスシーンだけでなく、それに関連する日常英会話も学べます。スラングが少なく、ジョークの質も高いため、海外生活の体験がなく、教材のみでしか英語を学習したことのない人にとっても聞き取りやすい英語が魅力です。
転職や海外駐在希望に、資格試験は欠かせません。英語力を目に見える形に残しておくと、第三者に自分の英語力をアピールすることができます。

【英語全般】
「TOEIC Listening &Reading」 

受験料(検定料)

6,490円(税込み)

試験日

年に10回
(2月と8月を除く各月の日曜日)

試験内容

リスニングとリーディング
(リーディングは文法問題と長文読解問題)

こんな人におすすめ

日本の企業での転職や昇格において、最も評価されている英語資格です。外資系ではなく日本企業に身を置き、海外出張や海外駐在を考えている人に。

「TOEIC Speaking &Writing」

受験料(検定料)

10,450円(税込み)

試験日

年に24回
(毎月一度日曜日の午前と午後の2回)

試験内容

スピーキングとライティング
(スピーキングは録音式)

こんな人におすすめ

日本の企業での転職や昇格において、最も評価されている英語資格です。外資系ではなく日本企業に身を置き、海外出張や海外駐在を考えている人に。

「日商ビジネス英語」

受験料(検定料)

1級7,330円、2級5,240円 3級4,200円(税込み)

試験日

年に2回(2月と10月)

試験内容

記述式中心、英文書作成、英文解釈、分析記述など

こんな人におすすめ

貿易会社や外資系企業に転職したい人に。実務経験があるなら、1級取得を目標に。

【特定技術特化】
「BATIC 国際会計検定」

受験料(検定料)

約10,340円(税込み)

試験日

年に2回(7月と12月)

試験内容

英文簿記と国際会計理論

こんな人におすすめ

会計業務に携わるビジネスマンの外資系転職希望者に。

>>「ビジネスで役立つ英語の資格・試験」について、さらに知りたい方はこちらの記事もチェック
基礎英語力なくして、ビジネス英語力を身に付けることはできません。基礎英文法と日常英会話で使う語彙を学んで、その上でビジネスフレーズとビジネス用語をプラスしましょう。ビジネス英語のための単語やフレーズ対策は、付け焼刃でも十分に活用できます。急展開で英語が必要になった場合でも焦らずに済むように、日頃から日常英会話を学習しておくことも大切です。
※本記事は2020年3月10日時点の内容です。
オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

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