ビジネス英語の勉強法とは?おすすめ学習法・コツ・教材などを紹介
ビジネス英語を上達させるためのコツ
1) 定型表現の活用
2) 基礎英語力の向上
3) 瞬発力の習得
基礎英語力を付けるための勉強は、急場をしのいだ後に少しずつ始めるとよいでしょう。スピーキングやリスニングに備えた基礎英語力には、簡潔な表現には欠かせない現在分詞や過去分詞など中学校で習うレベルの正しい英文法の使い方と、英検2級レベルに相当する基本的な語彙の蓄積が不可欠です。またリスニングでは、遅めの英語音声を聞きながら、キーワードをつかめるくらいになるのが理想的です。
それに加えて、ビジネスシーンで対応できる瞬発力があると会話のテンポが速くなる上に、英文ビジネスメールへの返信に無駄な時間を割かずに済みます。瞬発力はWPM(1分当たりの英単語処理能力)を測定し、その結果を目安にしてレベルアップを試みます。
【技能別】効果的な勉強方法とおすすめ教材
(1)スピーキング
スピーキングの土台となるのは、英語特有の語順を習得することと、品詞を正しく使うスキルです。これには、最低限の文法を活用する技術が必要で、中学校レベルの英文法をアウトプットするスキルが必要になります。理解することと活用できることは全く異なるため、英文を口に出す習慣を身に着けて、スピーキング力を磨きましょう。
【おすすめ教材】
・じっくり学びたい人向け
『究極の英会話(下)中学2〜3年レベル英文法100パーセント攻略』 アルク英語出版編集部(編)アルク(外部リンク)
『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』 森沢洋介(著) ベレ出版(外部リンク)
学習時間が十分に取れない場合には、内容は少し減るものの、コンパクトにまとめられた本書で時間を節約できます。最低限の英文法とはいえ、受動態、完了形、関係代名詞など、ビジネスメールやクライアントとの会話に必要な用法は全て網羅されています。各単元には、10の和文英訳課題があり、内容が絞られているため学習時間があまり取れない人に最適です。
『英会話ペラペラビジネス100』 スティーブ・ソレイシィ/ロビン・ソレイシィ(著) アルク(外部リンク)
リスニングは、スクリプト(台本)がある音源を利用して、「聞いては確認する」作業を繰り返して訓練します。
【おすすめ教材】
・じっくり学びたい人向け
『Breaking News English』(外部リンク)
インターネットで無料公開されているサイト「Breaking News English」では、同じニュースをレベルや速度を変えて聴くことができ、スクリプト(台本)も確認できます。まずは興味のある分野のニュースを、易しいレベルで低速で聴くことから始め、1日に1本を聴くことを目標に学習を始めましょう。多方向からアプローチして相乗効果を狙えるため、時間をかけて確実に学びたい人向けです。
『公式TOEIC Listening & Reading問題集』 一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(外部リンク)
『English Upgrader +』(外部リンク)
まとまった時間が取れないなら、スクリプト(台本)付きの音声教材で、なおかつ内容が凝縮されたものを聴くことが一番です。TOEICの実施団体・国際ビジネスコミュニケーション協会が運営している『English Upgrader +』というアプリを使うと、スマホでTOEICレベルの英語音声を聴くことができるので、移動中のリスニング学習に向いています。
スクリプトもPDFファイルで確認可能。移動時間をうまく使えるだけでなく、復習用の教材も充実しているため、時間がない学習者にも最適です。
英文を書く機会が増える場合に備え、できるだけ多くの状況や内容を網羅した書籍を使って、さまざまな種類の英文を読むことにより、効果が期待できます。英文の書類は、英会話学習で養った簡潔で正確な英文構成力と、書き出しや締めくくりなどに使う定型表現の組み合わせでうまく書けるようになります。
【おすすめ教材】
・じっくり学びたい人向け
『MP3 CD-ROM付き ビジネス英語フレーズブック』 浅見ベートーベン(著) 明日香出版社(外部リンク)
『ネイティヴチェックで鍛える ビジネス英文ライティング 第2版』 デイヴィッド・セイン(著) DHC(外部リンク)
独り言+オンライン英会話
落ち着いて机に向かう機会が全くない場合には、徒歩で移動中などに、独り言の感覚でメールや資料の文面を頭の中で作成し、それをそのままオンライン英会話レッスンで話して訂正してもらいます。
使用する教材は特にありませんが、オンライン英会話の会員になり、レッスンを予約しておく必要があります。オンラインレッスンは、カフェや公園からパソコンやスマホで予約したり受講したりできる上に、後で確認できるように注意事項などのメモを先生が書き残してくれたりします。紙も鉛筆も使わないので、隙間時間のみでライティングを学びたい人に最適です。
(4)リーディング
比較的簡単で短いニュース記事を複数読むことで、時事英語の文章の流れをつかんだり、語彙を増やしたりしていくといいでしょう。
【おすすめ教材】
・じっくり学びたい人向け
『Breaking News English』(外部リンク)
日頃から取り扱っている書類を読み込むことも、十分にリーディング練習になりますが、仕事とは切り離して英学習を考えるならば、ニュースなどの時事英語に触れるのがいいでしょう。リスニング学習でも紹介している「Breaking News English」を用いて、リスニングで使用したレベルよりも少し上のレベルでリーディング練習を行います。英文を「流れるニュース」の要領で読み進められ、読む速さも調整できます(文字が現れては消えていきます)。
また、一度読んだものはリスニング教材として再利用しましょう。先に目を通してあるので、リスニングのハードルが下がり、本来のレベルよりも上の内容を聴けるようになるでしょう。読む速度を調整する機能も付いた充実した内容なので、リーディング学習に十分な時間を取れる人に向いています。
『ニュースで英語術 NHKラジオ』(外部リンク)
数多くの記事の中から、良質な記事を吟味する時間がない場合には、NHKのラジオ講座がおすすめです。ラジオ番組といっても、ストリーミングでいつでも好きな時間に講座を聴けますし、コンテンツ量は限られていますが、何よりも一つ一つのコンテンツが良質です。公式ウェブサイトでは、英文と和訳のほか語彙を確認できる上、ニュースは日本関連のものばかりで取り組みやすいため、効率よく学びたい人に最適です。
・隙間時間を活用して学びたい人向け
『ざっくり英語ニュース!StudyNow』(外部リンク)
有料のアプリですが、スクリプトに加えて語彙の確認やリスニング音声などの機能が充実しています。目で確認するリーディングとリスニングを連動させると、相乗効果が期待できます。隙間時間をうまく利用することに特化した短めのニュースを集めているため、英語学習にじっくりと時間を取れない人に最適です。
【シーン別】効果的な勉強法とおすすめ教材
■英文ビジネスメール
ビジネスメールは、定型表現に当てはめて書くだけで立派なものに仕上がることも多く、まずはそこから開始するのがいいでしょう。例文紹介が十分であれば自分の状況にあったものを見つけやすいので、インターネットよりも書籍を用いる方が確実です。
【おすすめ教材】
『ビジネスで1番よく使う英語Eメール』 ミゲル・E. コーティ/近藤千代(著) Jリサーチ出版(外部リンク)
幅広い分野に使えるメール文例が豊富で、少し堅苦し過ぎるくらいの形式張ったものも多いため、失礼にならないメールを書きたい場合や、念のため丁寧過ぎるくらいのメールを作成したいと考えるビジネスパーソンには重宝する1冊です。
■英語でのプレゼンテーション
プレゼンは準備を怠りなく行えば、ある程度見栄えのする内容を披露できますが、英語で自信を持って行うためには、それが本当にグローバル視点で完成度の高いものに仕上がっているかどうかを知る必要があります。そんなときに、次のような教材で確認するといいでしょう。
【おすすめ教材】
『一流ビジネスパーソンが無意識にやっている 英語でプレゼン・スピーチ 15の法則 25のスライドタイプで鍛える!』 愛場吉子(著) 三修社(外部リンク)