【早川幸治先生(8)】TOEIC人気講師が教えるスコアアップのコツ

TOEICスコアアップのコツ

 TOEICの問題は、聞き取り(リスニング)と読解(リーディング)の2つのセクションに大きく分かれており、「リスニング」は、聞き取れたか聞き取れなかったかが試される。対する「リーディング」では、どんなことがスコア獲得のカギとなるのか。

 人気講師・早川幸治先生が、スコア470点を目指す人へ向けアドバイス。
  • スコア470点攻略:リーディングの基礎学習

 「TOEIC対策はしてもしなくても、英語力が上がっていけば点数は取れる」という持論をもつTOEIC熟練講師・早川幸治先生に、初級者のおすすめのリーディング対策について話を聞いた。

――初級者がおさえておきたいリーディング(読解)の基礎を教えてください。

早川幸治先生(以下、早川) 基礎は“語彙力”です。特にリスニングよりも単語レベルが上がるため、ビジネス系の基礎単語が頭に入っていないと、リーディングセクションでスコアを取ることはできません。

 まず、基本的な情報として、TOEICテストのリーディングは、100問75分の割り当てで、Part5「短文穴埋め問題」が30問、Part6「長文穴埋め問題」が16問、Part7「読解問題」が54問の3つのセクションで構成されます。

 語彙力が直接問われるのが、Part5の「短文穴埋め問題」です。1つの単語の形容詞、動詞などが選択肢に並び、正しい品詞を選ぶとか、時を表す副詞を選ぶなど、単純に、文法や単語を知っているかいないかを問うシンプルな問題です。文法がわかっても単語がわからずに落とすことも多くあるため、意味を理解したうえで選択肢を選べる語彙力が求められます
――語彙力を強化できる学習のポイントはありますか。

早川 単語はセットで使われるため、例文ごと覚えることで、単語の使い方だけでなく、文法も頭に入れながら語彙力を高められます。例えば、「形容詞+名詞」も文法の1つ。“great opportunity”(素晴らしい機会)というように、「コロケーション(使う頻度の高い単語と単語の組み合わせ)」で覚えていくといいでしょう。

 【ぐっすり(  )】となっていたら、(ねむる)が入るというのが、直感的にわかるレベルを目指しましょう。

 「昨日は残業で疲れたので家に帰ったらぐっすり(  )」とあれば、おのずと「眠った」が入る。“残業”という言葉が分からなくても「ぐっすり」という言葉がわかれば、その次に来る単語が想像できるというわけです。

――語彙力、単語力アップが、リーディング問題攻略につながるんですね。

早川 Part6も語彙力が関係するのですが、 メールや手紙などの長文穴埋め問題です。

  “(  )an application form”の(  )に入る単語を考えないといけない時に、“application form”に対して当てはまる動詞は限られていて、「記入する」「提出する」「書き終える」ぐらいなものです。

 “fill out an application form”(申し込み書に記入する)、“submit an application form(申し込み書を提出する)”、“complete an application form(申し込み書を書き終える)”をひとかたまりで覚えておくと、“application form”から関連する動詞も頭に入るようになります。

 TOEIC初心者は、まず語彙力と単語力を鍛えることが基本。わからない単語が出てきても、知っている単語がほかにあれば、解答の手助けになる。知っている単語を増やすこと、単語だけでなくコロケーション、例文単位で覚えることも意識しながら学習することが大事だ。
  • 早川幸治先生

【プロフィール】
早川幸治(はやかわ・こうじ)
ニックネームはJay。株式会社ラーニングコネクションズ代表取締役。これまで全国120社以上の企業、大学、高校で英語研修や授業を担当。著書はベストセラー「2カ月で攻略 TOEICテスト730点!」など多数。高校2年で英検4級に不合格から学習をスタート。TOEIC 990点(満点)、英検1級。プレゼンセミナーや、ルー大柴さんとトゥギャザー研修も実施中。
【Information】
■twitter:@jay_toeic(外部リンク)
■ポッドキャスト:Jayの英語モチベーションブースター(外部リンク)
■メルマガ:ボキャブラリーブースター(外部リンク)あなたの話が動き出す プレゼンブースター(外部リンク)

(文:柏野裕美)
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