【早川幸治先生(1)】TOEIC人気講師が教えるスコアアップのコツ
実用的なビジネス英語力を測ることができるTOEIC。目標スコアの立て方から、文法、単語、リスニングなど、問題形式ごとにスコアアップできる学習法を、人気講師・早川幸治先生が、12回にわたり解説してくれる。
Vol.1:はじめてのTOEICテストの目標設定は?
―初めてTOEICを受ける時、何を基準にスコアの目標設定をしたらいいのでしょうか。
早川幸治先生(以下、早川)TOEICを受ける目的は人それぞれです。会社から目標スコアを言い渡されている人もいれば、履歴書にTOEICスコアを書くためにという人、まずは力試しに受ける人もいます。
とにかく最初は実力を測るために受けてみるくらいの心構えでいいと思います。そこから「次はプラス50点を目指す」など現実的な目標を決めていく。実行可能な目標を立てていくことが大切です。
例えば、英語が苦手なのに会社から700点を取れと言われた場合、ハードルが高すぎるのは明らかです。まずは、自分の実力のほどを確かめるのが先決。
これはGPSを使って目的地に向かうのと同じで、現在地がわからなければ、右に行けばいいのか、左に進むべきかの判断ができないわけです。
より正確な現在地を掴むために、TOEICテストでどんな問題が出るのかを予め把握しておくことは大事です。今の英語の実力をTOEICスコアに反映させるという意味でも、きちんと対策をしておきましょう。
早川TOEICのセミナーで教えていることですが、実力を引き出すスキルを上げるために必要なことが3つあります。
1つ目は当然のことながら“英語力”。2つ目は“情報処理能力”。3つ目は“対策力”です。
TOEICはテストなので出題傾向があります。傾向があれば必ず対策を立てられる。“英語力”“情報処理能力”“対策力”の観点からいうと、直前になってからでも対処できるのは、情報処理能力と対策力です。
英語力は「知識」。すぐに伸びるものではありません。しかし、知識があるレベルまでスキルを上げることは可能です。
TOEIC受験者の多くは、知識ほどテストを解くためのスキルは高くありません。英語の文章を読めば理解できるのに聞き取りになると分からなくなるとか、長文の読解はできるけれども、早く読むのは無理とか。
知識はあるのに、それを発揮するスキルが追いついていない。そのスキルを引き出すために、模擬テストの問題を大量に解いて、解いた問題を必ず復習すること、さらにその素材を使って反復トレーニングをすることも大切です。テストまで時間がない場合は、問題を解く時間を少しでも短くする訓練に集中するといいでしょう。
早川幸治(はやかわ・こうじ)
ニックネームはJay。株式会社ラーニングコネクションズ代表取締役。これまで全国120社以上の企業、大学、高校で英語研修や授業を担当。著書はベストセラー『2カ月で攻略 TOEICテスト730点!』(アルク)など多数。高校2年で英検4級に不合格から学習をスタート。TOEIC 990点(満点)、英検1級。プレゼンセミナーや、ルー大柴さんとトゥギャザー研修も実施中。
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