英語の発音が良くなる勉強法は?上達に結び付く方法を解説

英語の発音が良くなる勉強法は?上達に結び付く方法を解説

英語を勉強していて「きれいに発音できるようになりたい」「ネイティブスピーカーのように話したい」と思ったことはありませんか?英語の発音は、多くの日本人が英語を学ぶ上で難しいと感じる要素のひとつです。

ここでは、英語の発音が良くなる勉強法や、上達に結び付く方法を解説します。英語特有の発音のルールにもふれていますので、英語の勉強にお役立てください。

英語の発音は国や地域で異なる

英語の発音やアクセントは、国や地域によってまちまちです。ネイティブスピーカーと聞くと、アメリカやイギリスで生まれ育った方々をイメージするかもしれません。しかし、英語が母国語や公用語の国や地域は、60以上あるといわれています。

例えば、オーストラリアやカナダでは英語が話されているほか、多数の島からなるフィリピンでも公用語として英語が使われています。シンガポールやインドでも英語が使われますし、英語を含む多数の公用語が話されている南アフリカ共和国のような国もあるのです。
ですから、英語には「この発音が絶対的に正しい」という話し方は存在しません必ずしもアメリカ英語やイギリス英語に近づける必要はないのです。

日本人が英語を聞き取れない理由

英語の発音は国や地域によってまちまちとはいえ、多くの日本人が英語を聞き取る・発音するのが難しいと感じているのが実情です。
この背景には、日本語と英語の発音の違いがあります。日本人が英語を聞き取れない主な理由は次の5つです。

リズムがわからない

日本語は音の高低が重視される言語ですが、英語は音の強弱が重視される点が大きく異なります。リズムにあまり変化がない日本語と比べると、抑揚が豊かな英語は聞き取りづらい・発音しにくいと日本人は感じがちです。

一例として、「アドバイス」という言葉は英語が語源ですが、英語では「?dv?is」と後半にアクセントが置かれます。日本語として発音する場合の「アド」に相当する部分は弱く発音されるため、日本語とは大きく印象が変わるのです。

音節の区切りがわからない

母音を中心とした音のまとまりを「音節」といいます。日本語は「あいうえお」の母音をはっきりと発音する言語ですが、英語はそうではありません。母音と子音の組み合わせが日本語のように定型的ではないため、音節の区切りを聞き取るのが難しいと感じられやすいのです

例えば、「まったくない」という意味の「not at all」をカタカナで表記すると「ノット・アット・オール」ですが、特にアメリカ英語の場合は「ノラロール」のように聞こえることがあります。3語で表記される英語がつながって聞こえてしまい、区切りがわからないと感じることがあるのです。

これはリエゾンのルールのひとつです。英語におけるリエゾンとは、子音と母音、単語と単語が連結したり重なったりして音が変化することを指します。「not at all」の音節が聞き取れないと感じるのは、音節の区切りがわからないだけでなく、まさにこのリエゾンが起きているからです。

日本語になじみのない音が多い

英語は、そもそも日本語よりも音の数が多いことから、聞き慣れない音を数多く耳にすることになります。そのため、発音が聞き取れない・発音できないといった悩みを日本人学習者は抱えがちです。

この点についても、日本人が苦手とする英語の音にポイントを絞って学ぶことで、解決できる可能性があります。具体的な発音の例についても、後程詳しく見ていきましょう。

子音で終わることがある

日本語は、「ん」以外の音はすべて母音で終わりますが、英語には母音で終わる単語と子音で終わる単語があります
ネコは英語でcatですが、日本語で表記した時のように「キャット」とは発音しません。最後の「t」は声帯を振動させない音です。
大半の言葉が母音で終わる日本語に慣れている日本人にとって、子音で終わる単語があることは聞き取れない・発音できないと感じる原因になりやすいと考えられます

英語を発音記号で覚えるメリット

英語を発音記号で覚えるメリット

日本語を母国語とする日本人にとって、英語の発音を習得する際に役立つのが「発音記号」です。発音記号を確認しながら英語の発音を覚えていくと、次に挙げるメリットが得られます。

正しく発音することができるようになる

発音記号から英語の発音を判断できれば、初めて目にした単語でも辞書を引くことで正しく発音できるようになります
間違った発音のまま単語を覚えてしまったり、発音の誤りに気づかないままリスニングやスピーキングの練習を続けたりするリスクを抑えられるのです。結果として、英語を習得するペースが速くなり、発音も上達しやすくなります。

リスニング力が向上する

発音記号を見ただけで正しい発音が頭の中で再生されるようになると、リスニング力も向上していきます。発音記号がわかるようになると、英語の文字と音をセットで覚えやすくなるからです。
口に出して発音できない英語は聞き取ることもできないため、リスニング力の向上は発音の改善とも深く関わっているといえます。
リスニングについては、下記の記事もご覧ください。
英語のリスニングの勉強法とは?効果的に伸ばすコツについて解説

日本人が慣れない英語の発音の例

日本語にはない発音の区別としてよく挙げられるのが「LとR」「BとV」の違いです。どのように区別して発音するのか、詳しく見ていきましょう。

「LとR」を発音するときの違い

「lead」と「read」はカタカナで表すとどちらも「リード」ですが、英語の発音は明確に異なります。leadのような文頭の「L」は、日本語の「ラ行」よりも舌先を歯茎の裏側にしっかりとつけて発音するのが特徴です。
一方、readの「R」は舌先を口内につけず、喉側に近い部分で発音されます。LとRが両方含まれている「relax」のような単語で、繰り返し発音を練習するといいでしょう。

「BとV」を発音するときの違い

「berry」と「very」はカタカナではどちらも「ベリー」ですが、英語の「B」は日本語の「バビブベボ」よりもやや強く、息を前に押し出すようにして発音されます
これに対して「V」は上前歯で下唇を弾くようにして発音するのがコツです。
例に挙げたberryとveryをはじめ、boatとvoteのように似た音の単語を使って、発音の違いを繰り返し練習することをおすすめします。

英語のリエゾンのルール

発音の上達に欠かせないのが、リエゾンのルールです。リエゾンには大きく分けて4つのルールがあります。それぞれの特徴を押さえておきましょう。

連結して発音する

リエゾンのルールに「連結」があります。Come onが「カム・オン」ではなく「カモン」のように聞こえるのは、comeの末尾の音とonの冒頭の音がつながって聞こえるからです。
連結には「母音+母音」「子音+母音」「子音+子音」の3パターンがありますが、隣り合う単語のパターンは無限にあるため、「音がつながって聞こえることがある」と覚えておけば十分です。

発音しない

単語の一部の音が発音されない脱落」も、リエゾンのルールのひとつです。Good morningが「グッド・モーニング」ではなく「グッモーニン」のように聞こえるのは、スペル上は存在している「d」「g」の音が脱落していることに起因します。
ほかにも、特にアメリカ英語ではtwentyが「トゥウェンティ」ではなく「トゥウェンリー」と聞こえるといったように、「t」の音が発音されないパターンもよく見られます。脱落についても詳細なルールを覚えるよりも、「聞こえない音もある」と意識しておきましょう

発音を変える

単語同士が組み合わさり、発音が変化する同化」もリエゾンのひとつです。例えば、「What are you(ワット・アー・ユー)」が「Whatcha(ワッチャ)」になるなど、スペルとは異なる音に変化することがあります。
スペルと音が一致しないことから、会話でよく出てくるパターンは覚えておくと便利です
一例として「going to」が「gonna(ゴナ)」に変化したり、「want to」が「wanna(ワナ)」に変化したりするパターンが挙げられます。

弱形にする

弱形とは、重要度の低い単語が弱く発音されることを指します
例えば、a/anやtheといった冠詞や前置詞、be動詞、助動詞、接続詞などは、言いたいことを伝える上で動詞や名詞と比べて重要度が低いことから、ほとんど聞こえないケースも少なくありません。ですから、聞こえない単語を補うには、英文の構造や英文法の基礎的な知識が求められます。
スピーキングやリスニングを上達させるには、基礎的な英文法の知識が必要といわれるのはこのためです。

英語の発音を上達させる練習法

英語の発音を上達させる練習法

英語の発音を上達させるには、どのような練習に取り組めば良いのでしょうか。続いては、効果的な練習法について解説します。

シャドーイング

シャドーイングとは、英語の音声に少し遅れて発音していく練習法のことです。ネイティブスピーカーのアクセントやリズムを手本にして練習することで、自然な発音を身に付けやすくなります。
シャドーイングを実践するコツは、「音」と「意味」にバランス良く集中すること。英文の意味がわからないまま音だけをなぞっていても、効果が薄い点に注意しましょう。自分にとってやや簡単に感じられるレベルの英文から挑戦してみることをおすすめします。
シャドーイングについては、下記の記事もご覧ください。
英語のシャドーイングとは?上達に結び付く正しいやり方を解説

ディクテーション

ディクテーションとは、聞き取った英語の音声を書き取っていく練習法のことです。1語1語文字に起こしていくことで、自分が聞き取れている単語・聞き取れていない単語が明らかになります。
文法や文構造への理解を促す効果も期待できるため、結果としてリエゾンをはじめとする英語特有の発音に対する理解も深まっていきます。
ディクテーションを実践する際には、確認用に使うスクリプトが用意されている教材を活用すること、聞き取れるまで繰り返し聞くことが大切です。

アルファベットの音を覚える

アルファベットには、「名称」と「音」があります。例えば「A」「B」「C」の名称は「エイ」「ビー」「シー」ですが、発音する際には「ア」「ブ」「ク」と読まれているように、名称と音が異なる場合があります。そのため、アルファベットの音を覚えることが発音の上達につながるのです。
アルファベットの音に対する理解が深まることで、初めて目にする単語でも読み方の見当をつけやすくなります

リエゾンに慣れる

前述したリエゾンに慣れることも、発音の上達には欠かせない要素のひとつといえます。英語特有の音の変化を違和感なく発音できるように練習することで、自然と発音しやすくなっていくからです。
特に会話でよく用いられる表現に出てくるリエゾンを集中的に覚えていくことで、発音できる表現のバリエーションを増やしていきましょう。

オンライン英会話を活用する

発音を上達させるには、アウトプットに重点を置いた練習が必要です。オンライン英会話を活用することで、会話形式でのアウトプットが実践できます。オンラインレッスンであれば自宅で都合の良い時間に受講できるため、スクールに通学する時間がない方にもおすすめです。
講師の発音を意識して聞くと同時に、相手に伝えることを重視してレッスンを受講しましょう。きれいに発音しようとするよりも、伝わる英語を意識するほうが結果として発音の上達につながります。

英語発音アプリで練習する

発音に自信がない、人前で英語を話すのが恥ずかしいと感じる方には、英語発音アプリを活用した練習法をおすすめします
英語発音アプリとは、英語の発音を判定して改善点などを教えてくれるアプリのこと。一例として、「スタディサプリENGLISH」や「レシピー」などが挙げられます。
スマートフォンやタブレットさえあれば一人で発音練習を進められるため、恥ずかしいと感じることなく練習できる点が大きなメリットです。

英語の発音のルールを知って、正しく練習するのが上達への近道!

英語の発音を上達させるには、ルールを理解した上で練習を繰り返していくことが大切です。英語は言語ですので、発音がきれいかどうか以上に、伝わることが求められます
世界にはアメリカ英語やイギリス英語以外にもさまざまな英語の発音があることを踏まえて、会話の相手にとって聞き取りやすい発音を目指しましょう。自宅から受講できるオンライン英会話スクールで、講師の発音を確かめながらアウトプットするのもおすすめです。

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