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スペインは3歳から英語学習がスタート 海外の「英語教育」事情(前編)

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ヨーロッパでの「英語教育」事情とは(写真はイメージ)

 日本の英語教育は、他の先進国に比べ遅れていると言われているが、海外での英語教育は実際にどのように行われてるのか。各国在住者への取材を基に、前編ではヨーロッパから5カ国を紹介しよう。

【ギリシャ】
 義務教育として、小学校3年生から英語を学ぶ。教育熱心な国で、オックスフォードかミシガン大学の英語検定試験合格を目指し、小学生の8割方が放課後に英語塾へ通う。

 教科書は時事的なものを扱い、有名俳優や人気歌手も出てくる楽しい内容が子どもの心をつかむ。英語の検定試験に合格した後は、さらに第2外国語の検定試験を受けるべく勉学に励むが、優秀な人材ほど海外に出ていってしまうのが、国全体の社会問題になっている。

【イタリア】
 州によって教育システムが異なり、80年代ごろまでは中学校で英語よりもフランス語を学ぶ学校が多かった。

 1990年代以降は、小学1年生から英語が必須科目に。しかし、国の細かい教育要綱に従った英語教育ではなく、私立か公立かによってレベルもやり方もさまざま。小学校では会話中心で教科書はほとんど使わず、明るく楽しい授業だが、英語が上手な若い先生に当たればラッキーという運次第なところもある。文法は中学から学ぶ。

【スイス】
 公用語が4つある多言語国家のスイス。連邦共和制のため、州によって教育カリキュラムが異なる。

 公用語がドイツ語であるチューリッヒ州は、小学校2年生から英語が必修になる。最初は楽しく会話に慣れることから始め、実際に成績が出るのは小学校4年生以降。

 また、他の州の公用語であるフランス語は5年生から。以前は、中学校から英語教育が始まっており、大人になってから「旅行するのに便利だから」と趣味感覚で独学で覚えた人も多いという。

 多言語国家なだけに、英語か自国の公用語、どれを学ぶことが大事か、よく議論となっているようだ。

【オランダ】
 公用語のオランダ語と同様に、英語を話すバイリンガルが多い国。オランダ語と英語が似ていること、移民が多く共通語としての英語の重要性が高いためである。

 小学校3年生から英語は必修であるが、幼児の頃から吹き替えでなく英語で幼児番組を観て英語に慣れ親しんでいる。都市部と田舎など地域差もあるが、観光客向けでない地元民の集まるマーケットや出店でも、英語が通じることが多い。

【スペイン】
 スペインの子供は、3歳からほぼ100%が幼稚園に通う。幼稚園では、年少クラスから英会話が始まるところが多い。また、3歳以下でも入れる保育園も、近年では英会話を導入しているところも増えている。

 教科書を使いきちんと文法を習うのは小学生からだが、そのおしゃべりな国民性からか、文法が間違っていても、どんどん話す積極性がある。小学生でも習い事として放課後に子ども向けの英語塾で英会話を学ぶ子どもが近年増えてきている。

 後編では、“シングリッシュ”という言葉もあるシンガポール、英語教育改革の進む中南米諸国の英語教育について紹介する。

(中森 有紀)
スペイン・バルセロナ在住。大学でスペイン現代史を専攻、在学中に1年間スペインに留学。大学卒業後、書店勤務と英語講師を経験した後バルセロナに移住。英語、スペイン語、カタルーニャ語、日本語の4ヶ国語を話す通訳&ライター。2児の母。趣味はサッカー観戦と肉まん作り。

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