2017年07月14日 08時20分
pillar(ピラー)とは?シリコンバレー流ビジネスで役立つ英語表現
FacebookのCTO、マイク・シュレーファー氏がプレゼンで使う英語表現とは?
アメリカ・カリフォルニア州にある“シリコンバレー”には、GoogleやFacebookをはじめとする世界的に有名なIT企業の本社が多く連なっている。そんな現場で使われているビジネス英語は堅苦しくなく、プレゼンテーションもシンプルで要点をついた表現も多い。
そこで今回は、シリコンバレーで活躍する経営者たちのインタビューが掲載された書籍『BeNative! ITの英語』(SMATOOS著)から、Facebookの最高技術責任者(CTO)マイク・シュレーファー氏のプレゼンテーションで使ったフレーズを紹介していきたい。
<例文>
「Facebook’s 10-year technological vision is based on three core pillars.」
Facebookの技術10年構想は、3本の大黒柱に支えられています。
<解説>
事業説明をするときに、ビジョンを語ることは多い。「vision」とはいっても、特定の事業分野について語るときは「technological vision(技術的ビジョン)」や「financial vision(財務的ビジョン)」と、明確にする。そうすることで、会社全般のことなのか、ある分野のことに触れようとしているのかを相手に伝えることができる。
「3つの柱がある」という表現は、日本語のプレゼンでもよく耳にする。この「柱」にあたるのが、「core pillar」だ。抜粋したフレーズでは「is based on〜(〜に基づく)」が使われているが、「is structured with〜(構成される)」や「is established with〜(築かれる)」に置き換えても大きく意味は変わらない。
このほか、期間を表す「10-year」は「short-term」「mid-term」「long-term」といった単語に置き換えられる。技術系の環境では、10年は「long-term」を使われることが多い。
<例文>
「Our short-term vision is based on three core pillars.」
私たちの短期的なビジョンは3つの柱に基づきます。
「We have long-term corporate vision that is based on three core pillars.」
私たちには、3つの柱に基づいた長期的な会社のビジョンがあります。
また、一本の柱をもとにビジョンを掲げる場合は「Our short-term vision is〜.」と具体的な内容が入ることもある。柱が一本の場合は、あえて「pillar」を使わないケースが多い。
そこで、続いては3つの柱を紹介する言い回しを抜粋しよう。柱ごとの説明をする場合、どのように言えばいいのだろうか。
<例文2>
The second of the three core pillars is solving some of the hard problems in artificial intelligence.
3本柱のうち2本目は、人工知能におけるいくつかの難しい問題を解決することです。
<解説>
「The second of the three core pillars」とあるように、「the first of」「the second of」「the third of」で「〜のうち◯つ目」と表現する。もしくは、「of the three core pillars」を繰り返して使わない方法もある。全体のプレゼンテーションのバランスをみて、「of the three core pillars」を多用しすぎている場合は、文脈が変わらない限り省いても良い。
そのようなケースでは、「Second, we have an objective to solve some of the hard problems in artificial intelligence.(2つ目に、私たちには、人工知能におけるいくつかの難しい問題を解決する目標がある)」が適切といえる。
今回はビジョンや構想に触れる際の表現を紹介したが、技術の素晴らしさだけを語るのではなく、どういったビジョンのもとで生まれた技術なのかを伝えることが大切。技術は必ず淘汰される日がくるものだが、ビジョンを共有することで生まれる人間関係は別物。印象に残るプレゼンテーションスタイルを身につけられるよう、世界で活躍する人たちが使うフレーズをヒントにしたい。
(記事/柏野裕美)
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