【早川幸治先生(4)】TOEIC人気講師が教えるスコアアップのコツ
人気講師・早川幸治先生が、スコア860点を目指す人へボキャブラリー対策を伝授。なかでも「語彙力アップ」は、上級レベルならではのコツがあるそう。
Vol.4: TOEIC「スコア860点」を目指す人のボキャブラリー対策
――TOEIC860点を狙うレベルになると、さほど単語帳とにらめっこしなくても、わからなければ意味を推測して乗り切れる問題が増えてきます。それでも、仕事などの実践で英語を使いこなすには、覚えなければいけない単語はまだまだたくさんあります。早川先生はどのように覚えているのでしょうか?
早川幸治先生(以下、早川) “コロケーション(外部リンク)”に加えて、知らない単語を覚えるときは、頻度順ではなくてジャンルごとに覚えることをオススメしています。覚えやすさが違います。
例えば、求人広告であれば、“resume”(履歴書)、“submit”(提出する)、“seek”(求める)“requirement”(必要条件)、“experience”(経験)、“recruit”(募集する)というように、関連語があります。
こうした関連語をひとまとめで覚えるようにすると、文中に並ぶ単語から文脈が掴めたり、新しい関連語を覚えることができたりと、応用の幅が広がります。
――「求人広告系の単語」であれば、“reference”(参照先)や“portfolio”(作品集)と関連付けられますね。覚えやすいです。
早川この関連付けでの学習は、単語が覚えやすくなるだけでなく、リーディングの精度と速度を上げるためにも効果的です。それは、1つの文書の内容は1つのジャンルに限定されていますから、必ず関連語が多く入っているため、話の展開の推測もしやすくなるため、その分スピードアップにつながるのです。
もし、頻度順に覚える単語帳を頼りにすると、“resume”の前後に“requirement”が出てこないかもしれません。
人は、覚えている/覚えていないは別として、一度見たものは何かしら記憶に残っていると言われます。「見た記憶はあるのに思い出すことができない」という経験、ありますよね。こういう時にジャンル別で覚えておくと、記憶が紐づいて、思い出しやすくなります。
――ジャンルごと以外にも、ボキャブラリーの対策はありますか?
早川頻度順には頻度順の良さがあり、覚えた単語の復習には最適です。頻度順に構成された単語帳では 、1番目と2番目の単語に関連がありません。純粋にその単語を覚えているか否か、確認をすることができます。
最初から頻度順に覚えてしまうと、「この単語、あのページの左上にあったんだけど意味は何だっけ…」という風にしか思い出せない。場所で覚えてしまうこともある。
単語を新たに覚えるのであれば「ジャンル別」、覚えているかを確認するときは「頻度別」という具合に、語彙力を強化していくのが効率的ではないかと思います。860点を目指すには、単語を知っているという知識だけでなく、リーディング力に転化される単語力を身につけることが不可欠です。
早川幸治(はやかわ・こうじ)
ニックネームはJay。株式会社ラーニングコネクションズ代表取締役。これまで全国120社以上の企業、大学、高校で英語研修や授業を担当。著書はベストセラー「2カ月で攻略 TOEICテスト730点!」など多数。高校2年で英検4級に不合格から学習をスタート。TOEIC 990点(満点)、英検1級。プレゼンセミナーや、ルー大柴さんとトゥギャザー研修も実施中。
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