TOEFL対策は何をしたらいい?ハイスコアを取る勉強法を解説

TOEFL対策は何をしたらいい?ハイスコアを取る勉強法を解説

TOEFL(Test of English as a Foreign Language)は、英語を母国語としない人の英語能力を評価するためテストです。英語圏の大学や大学院へ留学を希望する際に、多くの学校がTOEFLスコアを求めるため、ハイスコアを目指すことはとても重要です。

本記事では、インターネットで受験するTOEFL iBT(Internet-Based Test)の基本情報から効果的な勉強法学習計画の立て方モチベーションを維持する方法までを詳しく解説します。

mokuji目次

  1. TOEFLは海外の大学・大学院で必要な英語力を測定するための試験
    1. TOEFL iBTはインターネットで受験できる
    2. TOEICとTOEFLの違い
  2. TOEFL iBTを構成する4つのセクション
    1. リーディング(Reading)
    2. リスニング(Listening)
    3. スピーキング(Speaking)
    4. ライティング(Writing)
  3. TOEFL iBTを受験するメリット
    1. 世界中で認知されている
    2. 海外の大学や大学院入試時に有利
    3. 英語のスキルバランスを評価できる
  4. TOEFL iBTの受験はハードルが高いといわれる理由
    1. 受験料が高い
    2. 試験の難度が高い
    3. 試験勉強のモチベーション維持が難しい
    4. スコアに有効期限がある
  5. TOEFL iBTの効果的な勉強法
    1. リーディング:幅広い語彙力、正確な読解力が必要
    2. リスニング:講義や会話の内容を聴解する力が必要
    3. スピーキング:流ちょうで正確な英会話力が必要
    4. ライティング:論理的で正確な英作文力が必要
  6. TOEFL iBTの学習計画の立て方
    1. 学習スケジュールを作成する
    2. 週ごとに目標を設定する
    3. 定期的に模試を受ける
  7. TOEFL iBTのモチベーションを維持するには?
    1. 長期目標を設定する
    2. スタディグループを活用する
    3. ポジティブな学習環境を構築する
    4. 進捗状況を記録し評価する
  8. TOEFL iBTで高スコアを目指すには、効果的な学習がポイント

TOEFLは海外の大学・大学院で必要な英語力を測定するための試験

TOEFLは、英語圏の大学や大学院で学ぶために必要な英語力を測定するための試験です。

TOEFLには、TOEFL iBT(Internet-Based Test)、TOEFL ITP(Institutional Testing Program)、TOEFL Junior、TOEFL Primaryなどの種類があります。
本記事では、海外の大学や大学院の入学審査に広く認められているTOEFL iBTについて紹介していきます。

TOEFL iBTはインターネットで受験できる

TOEFL iBTは、テスト会場または自宅でインターネットを利用して行われる試験で、2022年の統計で約210万人の受験者がこの試験を受けています。

受験料は地域によって異なりますが、一般的には150〜250米ドル程度です。
日本で受験する場合のTOEFL iBTの受験料は、通常時で245米ドル(※)2024年6〜9月は199米ドル、通常締め切り以降は手数料として40米ドルが加算されます。

※1米ドル=160円で換算すると39,200円

TOEICとTOEFLの違い

英語力を評価する主な試験に、TOEICTOEFLがあります。
TOEIC(Test of English for International Communication)は、ビジネスシーンや日常会話でのコミュニケーション能力を測る試験であるのに対して、TOEFLは学術的な英語力を測定する試験です。

TOEICはビジネス環境での英語力を評価するため、企業での採用や昇進の判断材料として活用されます。

一方、TOEFLは学術的な内容に特化し、英語圏の大学や大学院で通用する英語能力を評価するための試験です。そのため、大学や大学院の高度な学術用語や複雑な文章構造に対応する力が求められます。

>>TOEICスコアは就活に影響する?スコアの目安とアピール方法を解説

TOEFL iBTを構成する4つのセクション

TOEFL iBTは、「リーディング」「リスニング」「スピーキング」「ライティング」の4つのセクションで構成されています。試験時間はリーディング35分、リスニング36分、スピーキング16分、ライティング29分の合計約2時間です。

TOEFL iBTの各セクションは30点満点で、総合スコアは120点満点です。
取得した点数に応じて、リーディング、リスニングは初級から上級までの4段階スピーキング、ライティングは基礎から上級までの5段階に分けられ、そのセクションにおける受験者の英語力のレベルが評価されます。

リーディング(Reading)

リーディングでは2つの学術的な文章が出され、英文を理解する能力を測定します。各パッセージは約700語で構成されており、それぞれ10問の設問があります。

文章は大学の教科書や新聞に載っているようなアカデミックな内容で、人文系分野、社会科学系分野のほかに、自然科学系分野の記事も英語で読みこなす能力を求められます。

リスニング(Listening)

リスニングでは、大学の講義を題材にした3題(各6問)大学での会話を題材にした2題(各5問)が出題されます。大学の講義や会話を英語で理解する能力を測定するのがこのセクションの目的です。

スピーキング(Speaking)

スピーキングでは3種類の問題が出題されます。質問に対して受験者が立場を選び、根拠を付け加えて回答したり、トピックスに関してリスニング(リーディングがある場合もある)で得た情報を要約して回答したり、指定された問題について話す能力を測定します。

ライティング(Writing)

ライティングは、リーディング・リスニングとライティングのスキルを組み合わせて評価します。教授と学生のやりとりを読んだ後、その内容にもとづいて自分の意見を明確に英語で表現する能力を測定します。

TOEFL iBTを受験するメリット

TOEFL iBTを受験するメリット

海外の大学や大学院に留学する際に、TOEFLスコアの提出を求められるため、留学を考えている場合はTOEFL iBTの受験を検討したほうがいいでしょう。
TOEFL iBTは、英語圏の大学1〜2年生が学ぶ一般教養レベルの内容をカバーし、理系・文系問わず多様なトピックが取り上げられます。そのため、TOEFL iBTの勉強を続けることで、海外の大学や大学院で必要とされる英語力を養うことが可能です。

ここでは、英語学習のモチベーションにもつながる、TOEFL iBTを受験するメリットを紹介します。

世界中で認知されている

TOEFL iBTは、世界約170ヵ国、約1万3,000の大学や機関で認められており、英語圏の大学や大学院への留学を目指す学生にとって重要な資格です。

アメリカ合衆国に本拠を置く非営利テスト開発機関のETS(Educational Testing Service)が運営しているため、どの国でも有効な英語力の証明となります。

海外の大学や大学院入試時に有利

英語圏の大学や大学院では、TOEFLスコアを入学要件として求めていることが大半です。ハイスコアを取得することで、世界中の名門校への入学の道が開けます。

さらに、TOEFLスコアは企業の採用や昇進の基準として活用されることもあり、キャリアの向上にも役立ちます。

英語のスキルバランスを評価できる

TOEFL iBTは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4つのセクションで構成されており、英語の総合力を評価されます。英語学習者が効果的に英語を使いこなすためには、各セクションをバランス良く向上させることが重要です。

そのためには、どのセクションが得意でどのセクションが苦手かを明確にし、学習の重点をどこに置くべきかを判断します。
このアプローチにより、英語力全体を均等に向上させるための学習計画を立てることが可能です。

TOEFL iBTの受験はハードルが高いといわれる理由

TOEFL iBTで高スコアを取ることは、海外留学などで大きなメリットです。一方で、TOEFL iBTの受験は、しばしば敬遠されることがあります。
ここでは、TOEFL iBTを受験するハードルが高いといわれている理由について解説します。

受験料が高い

TOEFL iBTの受験料は、通常245米ドル(※)、2024年6〜9月は199米ドルで、TOEIC Listening & Readingが7,810円(税込)であるのと比べると高額です。

満足のいくスコアを獲得するために複数回受験するとなると、TOEFL iBTの受験料が大きな負担となります。
※1米ドル=160円で換算すると39,200円

試験の難度が高い

TOEFL iBTは学術的な英語力を測定するため、リーディングでは学術論文などの抜粋が出題され、リスニングでは大学の講義やディスカッションが含まれます。
また、各セクションには厳しい時間制限が設けられており、試験の内容が難しく量も多いため、慣れていない受験者は思うように進めるのが難しいかもしれません。スピーキングとライティングでは論理的で一貫した自分自身の意見も求められます。

語彙の豊富さ、文法の正確さ、論理的な展開などが評価されるため、高スコアを獲得するには十分な準備が必要です。

試験勉強のモチベーション維持が難しい

TOEFL iBTでハイスコアを取るためには、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4つのセクションすべてに対して継続的な学習が重要です。

苦手分野を見つけて克服するためには、多くの時間と努力が必要です。そのため、TOEFL iBTの受験の勉強のモチベーションを維持するのが難しいと感じる人も少なくありません。

>>英語学習はモチベーションの維持がポイント!続けるためのコツとは?

スコアに有効期限がある

TOEFL iBTのスコアの有効期限は2年間です。TOEFL iBTに慣れることも大切ですが、受験料が高いため、頻繁に受験するのは難しいと考える受験者もいるでしょう。
有効期限が過ぎると再度受験が必要になるため、TOEFL iBTのスコア提出が必要なタイミングを見越して早めに準備を始めることで、再受験のリスクを減らすことができます。

TOEFLの平均スコアについては、下記の記事をご覧ください。

TOEFL iBTの効果的な勉強法

TOEFL iBTの効果的な勉強法

TOEFL iBTで高スコアを目指すためには、各セクションに対して計画的で継続的な学習が重要です。
ここでは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング各セクションの効果的な勉強法を紹介します。

リーディング:幅広い語彙力、正確な読解力が必要

TOEFL iBTのリーディングでは、幅広い語彙力、正確な読解力が求められます。リーディング力をアップするには、語彙力強化と読解力強化の2つのアプローチがおすすめです。

語彙力強化
頻出単語リストを使って語彙を強化することは効果的です。また、TOEFL頻出単語リスト、フラッシュカードを活用することで、単語の意味や用法を効率的に覚えることができます。

読解力強化
リーディングセクションでは、長文を短時間で正確に理解する能力が求められます。英字新聞や雑誌の記事などの文章を日常的に読み、要約の習慣をつけるのが有効です。

リスニング:講義や会話の内容を聴解する力が必要

TOEFL iBTのリスニングでは、講義や会話の内容を正確に聞き取る能力が求められます。聴解力を強化するためには、TED Talks、ポッドキャスト、英語ニュースなどのリスニング素材がおすすめです。これらの素材は、TOEFL iBTのリスニングの内容と似ており、学術的なテーマや日常的な会話が含まれています。

聴解力強化
聴解力強化には、ネイティブスピーカーの音声を聞きながら、少し遅れて同じ内容を繰り返して発音するシャドーイングや、音声を一時停止しながら聞き取った内容を書き取るディクテーションが効果的です。

>>英語のシャドーイングとは?上達に結び付く正しいやり方を解説

スピーキング:流ちょうで正確な英会話力が必要

TOEFL iBTのスピーキングでは、流暢かつ正確に英語を話す能力が求められます。発音が明瞭でないと相手に伝わりにくくなるため、発音の改善と会話をする練習を重点的に行いましょう。

発音の正確さを強化
英語には日本語にない音が多く含まれているため、発音練習が重要です。発音練習に役立つツールやアプリを活用することで、効率的に練習ができます。
また、ネイティブスピーカーの発音を繰り返し聞き、まねをすることで、自然な発音を身につけられるでしょう。オンライン英会話レッスンで、会話の練習を行うのもおすすめです。

ライティング:論理的で正確な英作文力が必要

TOEFL iBTのライティングでは、論理的で一貫した英語の文章を書く能力が求められます。まずは、英語で文章を書く練習を積み重ねましょう。
この練習には、さまざまなトピックについてエッセイを書くことが含まれます。エッセイでは、自分の明確な主張を設定し、適切な例や根拠を用いてその主張を裏付けます。時間内に質の高いエッセイを完成させる能力を養うことが大切です。

英作文力を強化
最初にハイスコアの模範エッセイを読み、構成や表現方法を学びます。これにより、自分のエッセイに取り入れるべきポイントが明確になります。
また、毎週1〜2本のエッセイを書く練習を行い、できればフィードバックを受けて改善点を明確にしましょう。時間を計りながら書くことで、試験本番の時間管理スキルも向上します。

TOEFL iBTの学習計画の立て方

TOEFL iBTの学習計画の立て方

TOEFL iBTの学習計画を立てることは、効率的に学習を進め、目標達成に向けて着実に取り組むために重要です。続いては、効果的な学習スケジュールを作成するための具体的な方法をご紹介します。

学習スケジュールを作成する

TOEFL iBTの学習計画を立てる際は、現在の自分のスキルレベルや知識を正確に把握することから始めます。そうすることで、何を重点的に勉強すればいいか明確になるからです。次に、試験日から逆算して、毎日の学習内容を決めます。

毎日の勉強時間は、具体的に組むことが大切です。ポイントは、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの各セクションをバランス良く学習すること。毎日異なるセクションに焦点をあてることで、英語力をバランス良く向上させることができます。

なお、スケジュールは定期的に見直すようにしましょう。特に弱点や改善点が見つかった場合、その部分を重点的に強化するための時間を設けることが大切です。

週ごとに目標を設定する

毎週の学習目標を設定し、週ごとに達成度を確認します。継続するためのポイントは、無理なく継続できる現実的なスケジュールを考えること。ここでは、具体的な学習スケジュールの例を紹介します。
1週間の学習スケジュール例
・月曜日
朝(7:00〜7:30) リスニング練習(ポッドキャストを聞く)
昼休み(12:00〜12:30) 単語学習(新しい単語を10個覚える)
夜(19:00〜20:00) スピーキング練習(オンライン英会話レッスン)

・火曜日
朝(7:00〜7:30) リーディング練習(ニュース記事を読む)
昼休み(12:00〜12:30) 文法練習(文法問題を解く)
夜(19:00〜20:00) シャドーイング(TED Talkを使用)

・水曜日
朝(7:00〜7:30) リスニング練習(映画の一場面を聞く)
昼休み(12:00〜12:30) フレーズ学習(実用的なフレーズを覚える)
夜(19:00〜20:00) スピーキング練習(友人もしくは英語教師と英語で会話)

・木曜日
朝(7:00〜7:30) リーディング練習(短編小説を読む)
昼休み(12:00〜12:30) ライティング練習(短いエッセイを書く)
夜(19:00〜20:00) シャドーイング(YouTubeのスピーチ動画を使用)

・金曜日
朝(7:00〜7:30) リスニング練習(ニュースを聞く)
昼休み(12:00〜12:30) 単語復習(今週覚えた単語を復習)
夜(19:00〜20:00) スピーキング練習(オンラインディスカッションに参加)

・土曜日
朝(9:00〜10:00) リーディング練習(雑誌の記事を読む)
午後(14:00〜15:00) ライティング練習(週のまとめとしてエッセイを書く)
夜(18:00〜19:00) 発音練習(発音アプリを使用)

・日曜日
朝(9:00〜10:00) リスニング練習(ドキュメンタリーを聞く)
午後(14:00〜15:00) フリートーク練習(オンライン英会話レッスン)
夜(18:00〜19:00) 週の振り返り(進捗確認と来週の計画作成)

定期的に模試を受ける

TOEFL iBTの模擬試験を受験することで、自分の実力を客観的に把握できます。できれば、1ヵ月に1回は模擬試験を受けて結果を分析し、間違えた問題や時間配分の問題点を明確にしましょう
模擬試験を繰り返し受けることで、特定のセクションや問題形式に対する苦手意識を克服することも可能です。

TOEFL iBTのモチベーションを維持するには?

TOEFL iBTは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4つのセクションを通じて英語の総合的なスキルを評価するため、各セクションの学習には時間と努力が必要です。
ここでは、TOEFL iBTの受験のモチベーションを維持するための方法をご紹介します。

長期目標を設定する

TOEFL iBTのための学習は長期戦になることが多いため、明確な目標設定が重要です。なぜTOEFL iBTでハイスコアを目指すのか、その理由を明確にし、それをモチベーションの源にします。
自分の目標や夢を視覚化するためのビジョンボードを作成して、日々の学習のモチベーションを高めるのも良い方法です。

>>英語を学ぶ10大メリットを紹介!英語学習のポイントも解説

スタディグループを活用する

スタディグループは、同じ目標を持つ仲間といっしょに勉強するためのグループです。グループで勉強することで、競争心や協力意識が生まれ、モチベーションを維持しやすくなります。また、ほかの受験生と情報交換したり学習の進捗を共有したりするのもおすすめです。
リアルの場で仲間がいれば、さらにモチベーションがアップするでしょう。

ポジティブな学習環境を構築する

学習環境が整っていると集中力が高まり、学習の効率が向上します。例えば、学習スペースを整理整頓し、必要な教材やツールをすぐに取り出せるようにするのもおすすめです。

また、長時間の学習には適度な休憩が必要なもの。25分間の学習と5分間の休憩を繰り返す「ポモドーロ・テクニック」を利用するのも効果的といわれています。

進捗状況を記録し評価する

TOEFL iBTの目標を立てたら学習の進捗を記録し、定期的に評価することが大切です。学習した内容や達成できたこと、学習中に感じたことなどを記録する学習日記をつけたり、目標に向かってどれだけ進んでいるかを視覚的に把握できる進捗グラフを作成したりするのもいいでしょう。

例えば、模擬試験のスコア推移をグラフにすると、自分の成長を確認しやすくなります。記録と評価によって達成感を得ることができるのがポイントです。

TOEFL iBTで高スコアを目指すには、効果的な学習がポイント

TOEFL iBTでハイスコアを目指すためには、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの各セクションに対してバランス良く取り組むことが重要です。模擬試験を活用して実力を把握し、長期的な目標設定とポジティブな学習環境を作ることで、モチベーションを維持しやすくなります。

自分に合った学習計画を立て、着実に実行することで、TOEFL iBTでのハイスコア達成を目指しましょう。

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