【2018年最新版】知っておきたい、TOEICとTOEFLの違い
大学受験のため、就職活動のため、海外留学を考えているなど、英語力を上達させる目的はさまざま。それによって受けるテストも異なってくる。今回は、「TOEICとTOEFLの違い」について見ていこう。
TOEICとTOEFLの違いその1【試験目的】
TOEICは年に10回、全国約80都市で実施される。税込5725円/1回。インターネットで申し込むと、翌年は1割引で受けられるという特典も。
一方「TOEFL」は、“英語が母語ではない人”の英語力を測るテスト。主に英語圏に海外留学する際に、入学キャンパスや教室など大学生活に必要な英語力があるかを測定する。
年間に世界で約50回、地域によって回数のばらつきはあるが、日本国内では約15回開催される。受験料は1回235米ドルとTOEICに比べると高い。年に何度も受ける人が多いTOEICのような気軽さはないかもしれない。
TOEICとTOEFLの違いその2〜【試験内容】
【パート1】写真描写問題:6問
…4つの短い説明文の中から最も的確に描写しているを選ぶ。消去法を使うのもあり。
【パート2】応答問題:25問
…1つの質問に対して3つの選択肢から答えを選ぶ。質問に質問文で返すパターンもあるため、公式問題集や対策本で慣れておこう。
【パート3】会話問題:39問
…2、3人の会話に対する設問聞いて4つの選択肢から選ぶ。ここは聞き取りだけではなく、問題用紙に印刷された情報と関連づけて答える設問もあるので、「聞く」「読む」のバランスが求められる場合も。
【パート4】説明文問題:30問
…航空で流れるような短いアナウンスやナレーションに対して4つの選択肢から答えを選ぶ。各トークに質問は3つずつ。問題用紙に印刷された情報から関連付ける設問もある。
【パート5】短文穴埋め問題:30問
…適切な前置詞を入れるような比較的シンプルな文法を問うものが多い。
【パート6】長文穴埋め問題:16問
…Eメールなどの長文から単語、フレーズ、文章がところどころ抜けており、そこに当てはまる適切な解答を4つの選択肢から選ぶ。
【パート7】1つの文書:29問/複数の文書:25問
…3つの文章を読み合わせて5つの設問に答えるなど、読んで理解する力が試される。
【リーディング】
…英語の教科書や参考書を読む能力を測る
出題数は35〜56問で、60〜80分で解答。3つか4つの長文に15問前後出題されるため、長文1つに対して制限時間は20分と決めておくとよい。
【リスニング】
…カレッジや大学で話される英語を理解できるか測る
出題数は34〜51問で、60〜90分で解答。内容は教授との会話、生徒同士の会話、職員との会話、講義、ディスカッションなどが題材となっている。会話や講義1つにつき4〜6問が出題。英語の話し口調やアカデミックな言い回しに慣れておくとよい。
【スピーキング】
…学校の環境での英会話力を測る
6つのタスクに対し、20分で答える。リスニングが中心の問題と、リーディングも求められる問題が混在している。準備時間は15秒で45秒で解答。
質問に対して意見を述べなければならず、スピーキングスキルのほか「発想力」や「論理的思考力」が求められる。問題によって、リーディングが含まれることも。伝わる程度の英語力と、何かに対して自分の考えをロジカルにまとめる練習をしておくことが大切。
【ライティング】
…カレッジや大学生活を送るに十分なライティングの能力があるかを測定
タスクは2つで、所要時間は50分。ライティングでは、提示される質問を読んで回答する問題と、画面に表示される文章を3分間で読む。その後、同じトピックに関する2分間のリスニングをし、筋の通った自分の考えを文章にする問題がある。
リスニングではメモを取ることが大切。日頃から英文をタイピングすることに慣れて置くことやスペルを間違えない練習が必要。
TOEICとTOEFLの違いその3〜【試験形式の違い】
TOEICはマークシート。会場で問題用紙とともに配布され、使う道具は鉛筆と消しゴムだけ。テストは一斉に開始して一斉に終了。
TOEFLは会場に用意されたパソコンを用いて行ない、ヘッドセットを装着してテストに挑む。メモを取ることはでき、会場には筆記用具の用意もある。会場でチェックインした順に受験を始めることができる。
(記事/柏野裕美)