【早川幸治先生(2)】TOEIC人気講師が教えるスコアアップのコツ
人気講師・早川幸治先生が「TOEIC初心者」に向けて、基礎学習法を伝授。目標スコアの立て方から、文法、単語、リスニングなど、問題形式ごとにスコアアップできる学習法を解説してくれる。
Vol.2:TOEIC470点を目指す人のボキャブラリー対策
――英単語やフレーズを効率よく覚える方法はあるのでしょうか。
早川幸治先生(以下、早川)“beautiful flower”など、使う頻度の高い単語と単語の組み合わせを「コロケーション」といいます。
初級者は単語だけでなく、文法が苦手な方も多いと思います。そこで、単語単体ではなく、他の単語との組み合わせや例文と一緒に覚えていくと、文法も学べるので、初級の人ほどコロケーションで覚えていくといいでしょう。先ほどのbeautiful flowerは「形容詞+名詞」という文法が入っています。
さらに、これを音声と一緒に学ぶことで、学習スピードが倍速化します。目で見て覚えるだけでなく、耳で聞いて覚える。さらに声に出してみる。そして、時間があれば書いてみる。
Thank you very much.やI’m sorry for the trouble.などがスムーズに聞けたり読めたりするのは、音声で頭に入っているからです。これもコロケーションのひとつです。
「昨日、どれくらい眠りましたか?」と聞かれたら、「“ぐっすり”眠りました」というように、私たちの生活の中にはコロケーションがたくさんあるのです。
単語だけをひたすら覚えることに時間をかけるのではなく、目耳口手を使いながらコロケーションで覚える様に意識してみてください。
――TOEICテスト対策の単語帳も、最近は例文が豊富になってきました。TOEICに出やすい単語を覚えながら、日常や仕事で使える語彙力を高める方法はあるのでしょうか。
早川TOEICの勉強をしていると街中に、TOEIC対策で学んだ単語が目につき始めます。例えば、電車の駅であれば、プラットホームの線路側に設置されるホームドア付近の注意書きに注目してみてください。TOEICに必要な単語が結構入っているんですよ。
Please do not lean over the platform door.
(プラットホームのドアにもたれないでください)
Please do not lean against the door.
(扉にもたれないでください)
“lean”という単語を知らなくても、注意書きに書かれていれば“もたれる”という意味であることは推測できます。このように、意味を推測しながら覚える方法も効果的なんです。
TOEICテストのために勉強した単語がそこにあるのではなくて、日常でよく使われているからTOEICにも出てくるのです。TOEICは、現実社会を素材にして作られたテストなので、問題の中身自体は架空でも、日頃から目にするような単語が豊富に出てくる。 対策本だけに頼らず、身の回りの英語を探すことも初級の人にはオススメの学習法です。
早川幸治(はやかわ・こうじ)
ニックネームはJay。株式会社ラーニングコネクションズ代表取締役。これまで全国120社以上の企業、大学、高校で英語研修や授業を担当。著書はベストセラー『2カ月で攻略 TOEICテスト730点!』(アルク)など多数。高校2年で英検4級に不合格から学習をスタート。TOEIC 990点(満点)、英検1級。プレゼンセミナーや、ルー大柴さんとトゥギャザー研修も実施中。
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