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ソフィア・コッポラ監督、来日中の“モンチッチ”でガーリー文化に目覚める

 映画『ロスト・イン・トランスレーション』や『SOMEWHERE』で知られるソフィア・コッポラ監督が、初めて手がけたスリラー作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』が公開される。カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞した本作で描かれた“女あるある”、そして監督の根底に生きる日本の文化とは? 巨匠を父に持つコッポラ・ファミリーの一員としての葛藤、米国メディアからの批判に対する考えも語った。

貞淑な顔の下にある感情がむき出しに、描かれた「女あるある」

――原作は小説ですが、映画化しようと思った理由は?
ソフィア・コッポラ 舞台が南北戦争時代でありならが、そこで繰り広げられる男女関係は普遍的なもので、現代の男女にも共通することに惹かれました。まず、年代の違う7人の女性の中に男性が1人という状況。この中で、それぞれがその年代なりの献身、慈愛、嫉妬、欲望などの感情…貞淑な顔の下にある“女”をむき出しにしていくんです。そんな彼女たちの姿は、観ている方たちにとっても“女あるある”でしょう?(笑)。

――本作を観た男性のほとんどが「女性は怖い」と言っていました。
ソフィア・コッポラ そうでしょうね(笑)。でも、彼女たちに匿われた脱走兵である唯一の男性も、女性の年代に合わせて違った顔を見せています。幼さが残る少女には頼りになる兄のように、性に目覚めたティーンエイジャーにはちょっとセクシーな面を、そして適齢期の若い先生には結婚にもつながる愛をチラつかせる。いわば、男と女の駆け引きを描いているのです。そう考えると、「だます」「あざむく」という意味の『Beguiled(ビルガイド)』というタイトルはピッタリでしょ。だまされたのは兵士か、女性たちか? その疑問が込められたタイトルですよね。

家族旅行で来日、「ガーリーカルチャーに魅了された」

――脚本を書いている時に、ご自身の2人の娘を参考にしたりしましたか?
ソフィア・コッポラ 娘は11歳と2歳なので、小さ過ぎて参考にはなりません。唯一、言えるのはニコール・キッドマンが演じたマーサ校長は、私と同じ世代なので共感しました。彼女は結婚していませんが、生徒たちを守るという気持ちは母性につながります。母としての私はおおいに共感できるキャラクターでした。

――オープニングの映像は、黒澤明監督の『羅生門』にインスパイアされたものだそうですが、黒澤監督とも親交の深い父、フランシス・フォード・コッポラ監督の影響ですか?
ソフィア・コッポラ そうかもしれません。私は、7歳か8歳の頃にクリスマス旅行で初めて家族揃って日本に来ました。当時の日本には、アメリカで売っていなかったモンチッチがあって、「カワイイ!」って(笑)。そこからずっと日本が好きですね。20代になって再来日した時には、アメリカでは流行っていなかったガーリーカルチャーが盛んで、即、魅了されました。日本は、伝統的なエレガンスとポップでキュートなものが見事に共存している。私は、その両極端ともいえる2つの文化が大好きなんです。

コッポラ・ファミリーのとして「恩恵を受けるがゆえに厳しい評価も」

――これまで長編6作を監督していますが、その“好きな2つ”のテイストが全作に込められているように感じます。そのオリジナリティが高く評価されていると思いますが?
ソフィア・コッポラ そう感じていただけると嬉しいわ。

――しかも、『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年)でアカデミー脚本賞、『SOMEWHERE』(2010年)ではベネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞。今作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』では、カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞されました。6作のうち、実に3作がこのような権威ある賞を受賞しているわけで、5割打者という好成績はものすごいです。
ソフィア・コッポラ そう褒めていただけるのは、本当に嬉しいです。もちろん、私がここにいられるのは、コッポラ・ファミリーの一員である恩恵もあるという自覚はあります。でも、その一方で恩恵を受けるがゆえに厳しい評価も受けてきましたから。私としては、そういうプラスとマイナスの境遇を受け入れて、なにより自分らしい作品を作っていくことに専念してきました。ですから、作品に対して評価をいただくことは本当に嬉しいことなのです。
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