【早川幸治先生(3)】TOEIC人気講師が教えるスコアアップのコツ

 2020年には小学3年生から英語が必修科目となり、年齢に関係なく「英語」への意識が高まっている。学生やビジネスマンにとっても必須スキルとなりつつある「TOEIC」。スコアがA〜Eの5段階でレベル分けされ、990点満点中577点が平均スコア(2017年11月実施回)とされている。

 一般企業に勤めるのであれば、日常会話を理解できるCレベル(470〜730点)、日常会話のほか、特定分野の話題もある程度理解できるBレベル(730〜860点)あたりが最初の目標になる。人気講師・早川幸治先生が「TOEIC中級者」に向けて、学習法をアドバイス。

【Vol.3】 TOEIC「スコア730点」を目指す人のボキャブラリー対策

  • TOEIC「スコア730点」を目指す人のボキャブラリー対策

 TOEICも中級レベルになってくると、スコアが伸びにくくなることがある。そんな時に、ちょっと遊び気分を取り入れる勉強法がある。

――覚えては忘れてしまって、結局、英単語やフレーズを覚えることばかりに時間を費やしてしまっていることがあります。覚えた後、使えるように身につける方法はあるのでしょうか。

早川幸治先生(以下、早川)単語は単体で覚えてしまうと忘れてしまうので、“submit”(提出する)を覚えるのであれば、“submit a report”(レポートを提出する)、”submit an application form”(申込書を提出する)という具合に、使いそうな組み合わせでまるごと覚えると効果てき面です。

 TOEICテストで、“(  )a report”の(  )に入る単語を考えないといけない時に、“report”に対して当てはまる動詞は限られています。“書く”か“提出する”かぐらいなものです。“write a report”(レポートを書く)“submit a report”(レポートを提出する)をひとかたまりで覚えておくと、“report“から関連する動詞も頭に入るようになります。

 これに慣れると、conduct(実施する)であればsurvey(調査)やresearch(リサーチ)、complimentary(無料の)であればbreakfast(朝食)やgift(ギフト)、exceed(超える)であれば、limit(制限)やexpectations(期待)のように一緒に使われる単語がスムーズに出てくるようになります。

 TOEICテスト対策のセミナーでは、「覚える最低単位を2語にする」ということはいつも言っています。

 さらに、より記憶しやすく、より思い出しやすくするには、使ったほうがいい。しかしながら、英語を使う機会というのはあまりないので、その時にオススメしているのが、“ルー語”です。

――“ルー語”とは、あのタレントのルー大柴さんの「トゥギャザーしようぜ!」みたいな?

早川そうです。“ルー語”は、効果的な単語学習法として勧めています。

 例えば、“I need to submit the report.”(レポートを提出しなければならない)と言えるのが理想ですが、文法が絡んでくると口ごもってしまう。ここを、ルー語で「submit reportしなきゃ」と言ってしまう。“the”が抜けてもいいので。

 単語を覚えるという目的で、動詞をルー語に置き換える方法は、意外と日本人にはやりやすいですし、英語を口にする抵抗感がものすごく下がります

 文法も大事なのですが、ルー語を使って遊びながら単語を覚えることで、越えるべき壁を乗り越えている人が結構います。

 「クライアントにsend an emailしなきゃ」など、普段から使うことの多い言葉を短い英語のフレーズに直して使ってみよう。このスタイルであれば、難しい単語でも対応できます。もちろん、英語力が上れば、ルー語ではなく、正しい文法を身につけて英語のみではなせるようにしていきたいですけどね。
  • 早川幸治

【プロフィール】
早川幸治(はやかわ・こうじ)
ニックネームはJay。株式会社ラーニングコネクションズ代表取締役。これまで全国120社以上の企業、大学、高校で英語研修や授業を担当。著書はベストセラー「2カ月で攻略 TOEICテスト730点!」など多数。高校2年で英検4級に不合格から学習をスタート。TOEIC 990点(満点)、英検1級。プレゼンセミナーや、ルー大柴さんとトゥギャザー研修も実施中。
【Information】
■Twitterアカウント:@jay_toeic(外部リンク)
■ポッドキャスト:Jayの英語モチベーションブースター(外部リンク)
■メルマガ:ボキャブラリーブースター(外部リンク)あなたの話が動き出す プレゼンブースター(外部リンク)
(文:柏野裕美)
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