2017年10月13日 11時50分
“うっかりミス”をなくして TOEIC 860 点越えを狙うコツ
TOEIC860点を越えるための秘訣を紹介 (写真はイメージ)
TOEIC上級になってくると、TOEICテストを受けている時に意味がわからなくて回答に悩むなんてことも随分と少なくなる。テストを終えた後、回答に自信が持てない箇所すらも覚えていられるレベルだ。とはいえ、ミスをすればスコアは落とす。ここで、TOEIC860点を確実に越えていくための秘訣を早川幸治先生に聞いた。
―― スコアを落としがちなポイントは?
早川幸治先生(以下、早川):本文の内容はおおかた理解することはできるのですが、解釈に迷う選択肢で間違えたり、質問に対して質問で返す解答を選ばなければいけなかったりして、スコアを落とすことがあります。また、700点を超えられない受験者と同様に、ストーリーをしっかりと理解しないまま解答していることが足を引っ張っていることも多いのが特徴です。
―― リスニング問題で気をつけるポイントを教えてください。
早川:ビジネスや日常生活で使われる頻度の少ない単語や表現でスコアを落としがちです。例えば、breakdown(内訳)、awning (日よけ)といった単語などは、英語でも日本語でも使う頻度はそれほど多くありません。そのため、単語がわからずに思考停止、あるいは、別の話と勘違いしてしまい、展開が理解できなくなることは少なくありません。
Part 2「応答問題」では、「質問を聞いた瞬間に自分なりの応答が日本語で準備できる」といった、英語を瞬時に理解できるコミュニケーション能力が求められます。Part 3「会話問題」とPart4「説明文問題」では、話の流れを掴んで文脈を理解する力が求められます。
TOEICテスト以前に、ビジネスで想定されるやり取りをいかに理解できるかがポイントです。ビジネスにおける日常会話は、普段、日本語で交わす会話の内容と大きく異なるわけではありません。英語の練習を兼ねて、自分が仕事で使う言葉を英語に直してシミュレーションをするのもあり。会話の練習を取り入れると、なお良しです。
―― リーディング問題で気をつけるポイントを教えてください。
早川:複雑な構文や、難解な単語でスコアを落としがち。理解に迷っているうちに時間切れになって、全問回答できずにスコアを落とすこともあります。
例えば、adversity(逆境、不幸な出来事)、off-the-cuff(準備なしの、ぶっつけ本番の)、deficient(不十分な)といった、英語のニュースでは普通に出てくる単語ではあっても、頻度の高い単語・熟語から学んでいるとなかなか覚える機会がありません。Part 7「読解問題」では答えを探す読み方ではなく、本文の流れに沿ってストーリーを理解できる読み方が求められます。Part 6「穴埋め問題」でも、本文を読みながら話の展開を理解しつつ、答えを特定していくスピードが求められます。
知らない単語があっても文脈から推測できる情報処理能力が不可欠です。リスニング同様、ビジネスシチュエーションで取り交わされている文書として、素早く概要やポイントを読み取る実践力が求められるので、1日1つでも英文記事を積極的に読む習慣をつけましょう。
<まとめ>
TOEICで860点を越えれば、流暢とまではいかなくても、ビジネスで英語に困るレベルではないだろう。ただし、TOEIC対策だけでスコアを伸ばしたという場合は、スコアと実戦の英語力が隔離することも。スコアをとっただけの努力が実るよう、自分の職業を英語で紹介するとか、仕事で使っている言葉をリストアップして英語に直してみるといった練習を並行してやっていくことが、TOEICテスト対策をしながら英語力アップを狙うコツと言えよう。
(記事/柏野裕美)
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