「big」と「large」の違いって?英語の基礎をわかりやすく解説

英語を勉強しているイメージ

 「big」と「large」は、どちらも「大きい」という意味の単語だが、意識して使い分けている人は少ないのではないだろうか。実は、この2つにはハッキリとしたニュアンスの違いがあるのだ。本記事では例文を用いて解説する。
 今回は例として、「このシャツは大きい」という文章で違いを解説していこう。

・This is a big shirt.
・This is a large shirt.

 この文章であれば、「big」と「large」のどちらを使っても、「このシャツは大きい」と和訳できる。違うのは文章のニュアンスだ。一般的に、「big」は「主観的/感覚的」、「large」は「客観的」なニュアンスをもって使われる。

 つまり、「This is a big shirt.」は、「自分にとって大きい」という文章になる。たとえサイズ的に大きい服だったとしても、もし自分が小さいと感じるようであれば「big」は使わない。

 一方、「large」は客観的な表現なので、「This is a large shirt.」であれば、「一般的なサイズよりも物理的に大きな服」を指す。服や食べ物のサイズが「large」と表記されるのはこのためだ。

 ニュアンスが分かれば、次のような文章もすんなりと理解できるだろう。

・This is a large shirt, and it is big for me.
(この大きいシャツは、私には大きい。)

■「big」の例文
・Your house is really big! How many people live here?
(君の家は本当に大きいね。ここには何人住んでるの?)

・I made a big mistake at work. My boss is going to be mad at me.
(仕事で大きなミスをしてしまった。上司に怒られるよ。)

・I think the shoes are too big for you. Why don’t you try the smaller ones?
(その靴は君には大き過ぎると思うよ。もっと小さいのを試してみたら?)

■「large」の例文
・Can I have a large size of cafe latte, please?
(大きいサイズのカフェラテを1つください。)

・I have to pay a large amount of tax this year.
(今年は多額の税金を納めなければなりません。)

・We had a large number of customers today.
(今日はたくさんのお客さんがいました。)
 「big」や「large」以外にも「大きい」を意味する単語はまだまだある。ここでは日常会話で比較的よく使われる単語に絞って、それぞれの意味やニュアンスを例文とともに見てみよう。

■huge
 「huge」は物理的にかなり大きいことや、何かの規模がとても大きいことを表す単語。「big」のように、主観的に見た場合に使われる。「big」よりもさらに大きさに驚いたときなどには、「huge」を使ってみよう。

・Your house is huge! I can’t believe it!
(あなたの家はすごく大きい(巨大)だね! 信じられない!)

・I made a huge mistake at work. I might get fired.
(仕事でとても大きな失敗をしてしまった。クビになるかもしれない。)

・The company made a huge profit last year.
(その会社は昨年巨額の利益を上げた。)

■humongous
 「humongous」は途方もないほど大きなこと・ばかでかいことを表す単語。「huge」よりもさらに大きなイメージだ。驚きの感情を表しながら使われることが多い。

・I was really surprised how humongous Daibutsu was.
(大仏ってばかでかくてびっくりしたよ。)

・Have you seen Maria’s Christmas tree? It’s humongous!
(マリアのクリスマスツリーを見た? ばかでかいよ!)

■enormous
 「enormous」も何かがとても大きいことを表す言葉だが、こちらは「並外れて」「すば抜けて」というニュアンスが加わる。普通ではない大きさを表したい時に使おう。

・This project needs an enormous costs.
(このプロジェクトには多大な費用が必要だ。)

・The damage of the earthquake was enormous.
(地震による被害は、とてつもなく大きかった。)

■giant
 「giant」は巨人という意味の他にも巨大という意味がある。「巨大」の意味で使う場合、固有名詞として使われることも多い。

・Look at the giant wave! That’s scary!
(あのでっかい波を見て! 怖い!)

・That giant panda is so cute!
(あのジャイアントパンダ※はとても可愛い!)
※日本語で言う「パンダ」のこと。

■gigantic
 「gigantic」は巨大という意味で、「giant」の派生語。口語的な表現で、こちらも大きさに驚いたときなどによく使われる。「huge」よりもさらに大きいニュアンスがある。

・Did you see the new airplane? It was gigantic!
(あの新しい飛行機を見た? かなりでっかいよ!)

・Daibutsu is a gigantic statue of Buddha.
(大仏は巨大な仏像です。)

■tremendous
 「tremendous」は、程度や影響がとてつもなく大きいことを表す単語。素晴らしいという意味もあるので、文脈で判断することが必要だ。ただし、あまり感情を乗せて使われることはない。

・There was a tremendous explosion at the factory.
(工場で大爆発がありました。)

・It was a tremendous help.
(かなり助かったよ。/素晴らしい手助けだった。)

■great
 「great」はとても良いことを表す以外に、驚くほど大きい規模や程度に使われることもある。大きさを表す場合は、やや硬めの表現となる。

・Tokyo is a great city which has nearly ten million inhabitants.
(東京は人口1,000万人近くの大都市です。)

・The project has been a great success so far.
(そのプロジェクトは、これまでのところ大成功を収めています。)

■grand
 「grand」は盛大や壮大といった意味を持つ言葉。大きいという言葉に、豪勢さや荘厳なニュアンスを付け加えたい時に、ぴったりな表現だ。

・They held a grand ceremony to celebrate 100th anniversary of their company.
(彼らは会社の100周年を祝うために壮大な式典を開催しました。)

・You can’t miss the grand finale of the show. It’s gorgeous!
(ショーの大詰め(大団円)は見逃せないよ。豪華だから!)

■massive
 「massive」は大きいことや大規模であることに加えて、どっしりしているといったニュアンスもある言葉だ。大きさに驚いた様子を表す時にも使われる。

・He is a massive man.
(彼はかなり体格の良い人です。)

・The government suffers from the massive budget deficits.
(政府は巨額の財政赤字に苦しんでいます。)

■immense
 「immense」は計り知れないほど大きいという意味。比較的硬い言葉なので、あまり日常会話では使わないだろう。

・We could not achieve it without your immense support.
(あなたの多大な支援なしに、私たちはそれを成し遂げることはできませんでした。)

・Her father left her an immense inheritance.
(彼女の父親は、彼女に莫大な遺産を残しました。)
 今回紹介したように、「大きい」を意味する単語は、「big」と「large」以外にもたくさんある。基本の「big」「large」が使い分けられるようになった後は、その他の単語も使えるようになると、より表現の幅が広がるはずだ。
 ネイティブスピーカーが、どの単語をいつどのように使っているかもチェックすると、よりニュアンスや使い方を習得しやすくなるだろう。ほとんど同じ意味の単語もあるが、それぞれのニュアンスを理解し、上手に使い分けられるようにしていこう。

※本記事は、2020年6月16日時点の内容です。
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