「ツッコミ」「スベる」は英語にない!? 日本と米国の“お笑い概念”

日本でも馴染みのある“ツッコミ”は英語にない!? 米国の“お笑い”との違いは何? [拡大する]

日本でも馴染みのある“ツッコミ”は英語にない!? 米国の“お笑い”との違いは何?

 “お笑い”の概念は国によって異なり、世界共通で笑いがとれるコメディアンは少ない。日本で話題になるお笑いといえば、体を張るものやツッコミを入れるものなどが代表的。それに対し、アメリカでは皮肉のあるブラックジョークが主流といえる。

 では、“お笑い”の概念が異なるなかで、日本のお笑いスタイルは、アメリカでも通用するのだろうか。

■ボケとツッコミ
 まずは漫才でよくみられる“ボケとツッコミ”からみていこう。この言葉は、日本独自の言葉であり、これを英語に直訳するとボケが「Funny man」、ツッコミが「Straight Man」となる。また、ボケるという行為を「Act the Clown」と言い、ツッコミという行為を「Feed the line」と表す。おそらく、こんな英語はアメリカ人100人に聞いても、“ボケとツッコミ”だと認識してくれる人は一人もいないだろう。

 “ボケとツッコミ”という言葉自体を英語に訳すのは難しいが、その「概念」はしっかりとアメリカ人に認識されている。そもそもアメリカのコメディアンは、一人で漫談をするのが一般的なスタイル。日本にも漫談芸人がいるが、スタイルとしては自分でボケて、自分でツッコミを入れるというのが大半だ。アメリカのコメディアンも同じことをやるが、違うのは「表情」や「ジェスチャー」でツッコむというところだろう。

 向こうの“ツッコミ”といえば、両手を胸元まで上げて、手のひらを上に向けながら、「なぜそうなるの?」、「変な話だな」と言わんばかりの表情を作る形。日本では見慣れない表情だが、アメリカのお笑いではこれが“ツッコミ”として機能している。つまり、言葉が存在しなくても、“ボケ”も“ツッコミ”も通用するといえる。

■フリとオチ
 お笑い番組などでよく耳にする“フリ”と“オチ”。「フリ」というのは話の状況を説明し、聞き手に話の展開を予想させるものであり、「オチ」というのは話の結末であり、それが聞き手の予想していた展開を裏切ったときに笑いが生まれる。これを英語に直訳すと、「Introduction/description」と「Plot Twist/Ending」になる。もちろん、ニュアンスはまったく異なるものだ。

 だが、これもボケとツッコミ同様、「言葉」としては訳せないが「概念」としてはしっかりと理解されている。どのお笑いにも共通することは“笑いは裏切りによって生まれること”なので、フリとオチがなければ、そもそも裏切りようがない。これはどの国のコメディアンもわかっているはずだろう。

■スベる、さむい
 上記のボケ・ツッコミ、フリ・オチのように「スベる」という英語も存在しない。しいて言うのであれば、「The jokes fell flat」だろうか。だが、この表現もアメリカ人にとってあまり使われていないフレーズだ。そもそも、ジョークが笑いにならなかった状況を温度で表現するのは、アジア的な発想であり、アメリカではまったく使われない。

 だが、“スベる”も「概念」としてはアメリカ人には認識されている。そういう場面になったときに、日本だったら「スベッたね〜」、「さむっ!」などのツッコミのような言い方で空気を変えるが、アメリカであれば皮肉(Sarcasm)で返す。

 たとえば、「さっきのボケは笑うべきところだったんですか? すみません、おもしろすぎて笑うのを忘れました」、「(話が)深すぎてあなたが見えませんでした」みたいな言い方をする。これよりもキツイ言い方をする人もいるが、それを聞いた際には落ち込まず、「スベッた私をフォローしてくれているんだ」と考えるようにしたい。

 日本人の笑いのセンスがアメリカに通用しないことが多いが、日本人にとってもアメリカのコメディは理解し難いものである。だが、海外の笑いの“ツボ”をおさえておけば、アメリカ人との会話の際に盛り上がるかもしれない。

(記事/THE RYUGAKU)

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