古文勉強法を、大学受験向けに整理する
しかし、この要点を覚えたからといって古文が読解できるようになるかといえば、それには不十分なのです。だからこそ、古文という科目は受験生の不安心理を煽り、焦りやもどかしさを増長させます。そもそも古文は学問としても文学としても特殊なもので、大学受験という短い期間で全てを理解し修めることはほぼ不可能です。
受験生の皆さんは、あくまでも受験に適度な理解度と学習量を目指せるよう心がけましょう。
まず文法ですが、これはそれほど複雑なものではないので、基本的には古文理解のスタートとして丸暗記から始めましょう。基礎的な活用が頭に入れば文法は切り上げ、常用・頻出単語についても古文単語帳などで一通り暗記というのが一般的なようです。文法の活用やゴロ合わせ単語など、古文は声に出して覚えるタイプの勉強法が目立ちます。最後に古文常識ですが、これはその文章を読解する上で前提となる常識をさす用語です。現代には現代の常識があるように、古文の作られた時代にはその時代の常識があり、その常識を知らないことには文章としての意味が全く通じないものになってしまいます。
古文常識をまとめたテキストなども発売されていますが、もっとも効果的な勉強法はいくつもの古文を読み解き、徐々に理解を深めていくという地道な方法に落ち着くようです。本当の意味で古文の面白さや学習のコツを知る方法は、古文を「面白い」と思える人に教わることかもしれません。