【関正生先生(4)】TOEIC人気講師が教えるスコアアップのコツ

【関正生先生(4)】TOEIC人気講師が教えるスコアアップのコツ

 TOEIC講師歴20年の関正生先生は「TOEICは運転免許を取るための教習所のようなもの」と話す。英語が話せるようになるには“TOEICぐらいできないと…”と思いがち。TOEICテストに費やした努力を、いかにビジネスなどの実践に活かせばいいか。今回は、「ビジネスとTOEICの関係について」を関先生に聞いた。

Vol.4:TOEICは自動車教習所? 実践で知識を活かすには

―――TOEICでスコアを上げても、どんなに語彙力を上げても、英語がうまく話せないのはつらい。だからといって、「TOEICが役に立たない」というわけではないですよね。

関正生先生(以下、関先生) TOEIC のスコアが高くても英語を上手に話せないのは当たり前。なぜなら「TOEIC L&R」は、力を試す試験ではないからです。

 英語を話すためにTOEICは必要か否かではなく、話す土台を作る上で“必要な知識をTOEICで養う”という考え方をすればよいと思います。

 例えるならば、 TOEICは自動車免許を取得するための教習所と考えてみてください。教習所内で運転ができないのに、世の中に出て行こうとかレースに出ようというのは大間違い。

 ですから「TOEICなんて役立たない」と言われれば、「TOEICのスコアも出せないほうが話にならない」と私は答えています。
  • 【関正生先生(4)】TOEIC人気講師が教えるスコアアップのコツ

―――TOEICで得た知識をリアルな場面で活かせるのでしょうか。

関先生 TOEICというのは“守られた環境”。ビジネスミーティングの問題がでてきても、人間同士の摩擦やトラブルは起きません。

 でも実際は会社で働いていると、実に面倒くさいことが起きます。根回しであるとか、上司から好かれないとうまくコトが運ばないとかいろいろあるわけです。会議中に突然誰かがキレて怒り出してしまうなんてハプニングも…。

 しかし、TOEICテストの中では、絶対にそういうことは起きません。極めて“温室の環境”です。こうした想定外で、ある意味人間ぽいことが起きにくい教習所で基本的なビジネスミーティングの運び方を覚えて、仕事の現場で応用を効かせていく。

 TOEICで900点取ったからといって、外資系の企業で外国人とのミーティングを100%英語でこなせるかと言うとそういうわけでもない。それはまた違うコミュニケーション能力が必要で、TOEICに求めるものではありません。

 TOEICで役立つものは役立てて、ミーティングをこなすスキルは別途高めていく。教習所で車を運転できるようになったら、公道を上手に走れるように練習するのと同じ。

 TOEICは運転免許であり、スコアは免許のランクと捉え、少しでもいいランクを目指すといいと思います。
  • スタディサプリ講師、関正生先生

【プロフィール】
関 正生(せき・まさお)
スタディサプリ講師。慶應義塾大学文学部(英米文学専攻)卒業。TOEICはほぼ全ての公開テストを受験し、問題分析や傾向変化を研究。990点満点を取得しつづけている。2016年からの新形式問題でも満点取得済み。
著書『世界一わかりやすいTOEICテストの授業』(KADOKAWA)などの「世界一わかりやすい」シリーズはベストセラーとなり、多くの世代の学習者に読み継がれている。
過去教鞭をとった予備校では、250人教室満席、朝6時からの整理券配布、立ち見講座、1日6講座全席満席なども。
【Information】
■スタディサプリ:https://studysapuri.jp/course/teachers/sekimasao/(外部リンク)
■twitter:@sekimasao(外部リンク)

(文:柏野裕美)

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