英会話初心者でも続けられる! 映画で学ぶ「日常会話」
初心者でもOK! 映画で身につける“英語の日常会話”3ステップ
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【第2ステップ】英会話音声+英語字幕。英会話の表現を確認する。
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【第3ステップ】英会話音声のみ(字幕なし)。シャドーイングする。
初心者にとって重要なのは第2ステップです。英語字幕を見ていて、(1)気になる単語が出てきたら一時停止して辞書をひいて意味を調べてください。そして、(2)映画学習用のノートに単語と意味を書き写します。「この言い回し、使いたいな」と思った日常会話の英文をノートに書き写しておくと実践で使えそうですね。
第3ステップの英語字幕なしでは、リスニングに集中します。また、シャドーイング(聞き取った英語を真似して声に出す英語学習法)すればスピーキングの練習にもなります。
英会話の学習時間の目安は、チャプターが切り替わるタイミングがいいでしょう。英会話はキャッチボールなので、自分が覚えたワンフレーズだけを使っても相手に伝わらないことがあります。映画の流れを意識しながら、初心者の人でも簡単に使える英語表現を増やしていきましょう。
とりあえず実践!初心者、中級者、上級者向け映画3タイトル
■ファミリー・ゲーム/双子の天使
監督:ナンシー・マイヤーズ/主演:リンジー・ローハン作品詳細:“お騒がせ女優”リンジーの映画デビュー作。『ふたりのロッテ』(エーリッヒ・ケストナー つ)を原作としたディズニー映画で、アメリカで父親と暮らすハリーと、イギリスで母親と暮らすアニーがサマーキャンプで偶然出会い、成長する姿を描いたハートウォーミングなファミリードラマ。(1999年日本公開)
≪日常会話のおすすめポイント≫
主人公のふたりは、イギリスとアメリカで育ったので、アメリカ英語とイギリス英語の微妙な違いを楽しめます。また主人公は11歳。わかりやすい単語が多く、日常英会話として使いやすい表現が多数。
≪日常会話の注意ポイント≫
“No Way.”など、ビジネスでは使えない英語も出てくるので、あくでも日常会話として参考に。
≪ひと言コメント≫
キャンプ場での大掛かりないたずらなどコメディ要素も多く家族で楽しめます。ちなみに原題は『ファミリー・ゲーム』ではなく“The Parent Trap”。
【日常会話が身につく映画:中級者向け】
■エリン・ブロコビッチ
監督:スティーブン・ソダーバーグ/主演:ジュリア・ロバーツ作品詳細:アメリカの大手企業を相手取り、3億3300万ドルの和解金を勝ち取ったエリン・ブロコビッチの実話を実写化。バツ2で3人の子持ち、しかも無職の主人公が、交通事故をきっかけに法律事務所で働き始めたことで人生が一転する、爽快サクセス・ストーリー。(2000年日本公開)
≪日常会話のおすすめポイント≫
主人公・エリンは法律事務所に勤めているので、ビジネスシーンでも使える英会話の表現が多く出てきます。その一方で、エリンは法律の専門家ではないので、一般の人にもわかりやすい英語で話しています。
≪日常会話の注意ポイント≫
口が悪く、感情的に生きる主人公。悪態をつくときの英語表現は、日常会話とはいえ、そのまま真似するのは控えましょう。
≪ひと言コメント≫
子どもを呼ぶときの「Matthew(マシュー)」「Katie(ケイティ)」の発音がキュート。この言い方を真似するうちに、初心者が苦手な「th」の発音が得意になるかも。
【日常会話が身につく映画:上級者向け】
■インビクタス/負けざる者たち
監督:クリント・イーストウッド/主演:モーガン・フリーマン作品詳細:ネルソン・マンデラ大統領の実話を映画化。大統領に就任後、ラグビーを通じて「国を一つに」の願いを叶えるために奔走する姿を追い、白人と黒人の交流や団結を描いた感動作。「インビクタス」とは、マンデラ氏が27年に及ぶ投獄中、心の支えにした詩のタイトルで、ラテン語で「征服されない」の意味。(2010年日本公開)
≪日常会話のおすすめポイント≫
劇中の英会話には俗語はほとんど使用されておらず、標準的な英会話が学べます。日常会話以外にもニュース映像やスピーチなどが流れるため、ビジネス会話など、さまざまな英語表現に触れることができます。
≪日常会話の注意ポイント≫
南アフリカが舞台なので、アクセントが異なる英語も出てきますが、南アフリカ共和国の当時の様子を知ることができます。
≪おすすめポイント≫
注意ポイントも見方を変えれば、いろいろなアクセントの英語を聞き取る練習に。アナウンサーがニュース原稿を読む英会話表現などにも、注意深く耳を傾けてみてください。
ライター、映像翻訳者(映画やドラマ、ドキュメンタリーの字幕翻訳・吹替翻訳)。英文科卒業。小学校英語指導者資格取得。カナダ、アメリカ、オーストラリアで親子留学を経験。