2015年06月08日 09時30分
中学レベルの【英語】本当にわかる? 「Could」と「Would」の使い分け
中学レベルだけど… 「Could」と「Would」の使い分けわかる?
中学レベルの簡単な英語であっても、実は細かな違いを知らないことは多い。「今さら」と思う単語であっても、いざ使う際には困ってしまうものだ。そんな事のないように、よく使う基礎の単語を改めて解説していこう。
英文メールや英会話に共通して、何かをお願いするときによく使う「Could you 〜?」と「Would you〜?」。実際に両者の意味は違うのだが、どちらを使っても問題ないときと、そうでない時がある。では、使い分けのポイントはどこにあるのか?
家族や友人など、相手との距離が近い場合は、どちらであってもさほど意識する必要はない。ただし、パーソナルなシチュエーションでも、丁寧な表現を使いたい場合は「Would you〜?」を使う方がいいだろう。
気をつけたいのは、ビジネス上でのコミュニケーションの時だ。「Could you 〜?」と「Would you〜?」には、次のようなニュアンスの違いがある。
■「Could you〜」の意味
「Could you〜」(〜していただくことはできますか?)は、能力的に対応できるか、物理的に実行することが可能かを含めて問う場合に使う。
例えば、会話をしているときに、相手の要点がつかめないとする。ここで「Could」を使うと、「Could you clarify your point ?」(あなたの要点を明確にできますか?)となる。
ビジネス環境で、この言い方をしてしまうと、明確にすることを要求しつつも、そもそも要点を明確にできる根拠があるのかと、やや疑問を抱いているように聞こえてしまうこともある。間違った解釈をされかねないので、攻撃的な意味合いがないのであれば「Would」を使うべきだ。
ただし、意地の悪い相手だと「Yes」と答えて、その先を言わないケースもある。これは「明確にできますか」に対して「はい」と答えることにより、問答が完結するからだ。
■「Would you〜」の意味
一方、「Would you 〜」(〜していただけますか?)は、能力的にも物理的にも実行できることはわかっており、実行してもらえるか否かを問う場合に使う。
前述の例を「Would you〜」に置き換えると、このような文章になる。
「Would you clarify your point?」(あなたの要点を明確にしていただけますか?)
根拠や状況を理解した上での発言だと認めていることを伝えながら、ズバリ言いたいことはっきりと聞かせてほしいというニュアンスになる。つまり、通常のビジネス環境では「Would you〜?」を推奨する。
■「can」と「may」の違いも…
ここで一つ筆者の友人のエピソードを紹介したい。
友人が小学一年生だった頃の話。学校の授業中にトイレに行きたくなってしまったので、先生に「Can I go to the bathroom?」(本人は、「トイレに行っていいですか?」と言っているつもり)と聞いたそうだ。すると先生は「Yes, you can. But, you may not.」(はい。トイレに行くことは可能です。でも行ってはいけません)と答え、友人はトイレに行っていいのかダメなのかがわからず困惑したそうだ。
「can」は能力的もしくは物理的に「できる」を意味する。つまり先生は、自分でトイレに行ける友人に対して「Yes」と答えた。自分で行けることを先生も認識していることを伝えている。
その後の「But, you may not.」は、「You may not go to the bathroom.」という意味であり、「しかし、行ってはいけません」という返事をしたことになる。暗に先生は、canとmayの違いを教えたかったのだろう。
ちなみに「may」には「maybe」(おそらく〜だろう)という意味もあるが、この例では、して良いか否かの意味で使うケースを紹介している。
できるかできないか、していいかよくないか。こういった違いを意識しながら使い分けよう。
(記事/柏野裕美)
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