イムランの「週末のできごとを英語で話してみよう!」<上級編>/第8〜11回
第8回 〜月見バーガー〜
イムラン:やあ、リサ、週末どうだった?
Lisa: It was great. I went out for an “otsukimi” party with my family and several of my friends and their families.
リサ:すごくよかったよ。自分の家族と友達とその家族でお月見パーティーしたの。
Imran: Wow, sounds like a lot of people. That’s nice. “Otsukimi” is moon-viewing, right?
イムラン:へえ、人数多そうだね。お月見って(英語だと)ムーン・ビューイングだよね?
Lisa: Yeah. It was my first ever “otsukimi.” Have you ever done “otsukimi?”
リサ:そう。初めてのお月見だったの。お月見したことある?
Imran: No, I haven’t. The only thing that comes to my mind is McDonald’s Otsukimi Burger.
イムラン:ないね。「お月見」って言葉で唯一思いつくのは、マックのお月見バーガーかな。
Lisa: I love that burger. I think it’s my favorite seasonal burger at McDonald’s.
リサ:あのバーガー大好き。マックの期間限定バーガーの中で一番好き。
Imran: Really? I’ve never tried it. Have you ever eaten the burger watching the moon?
イムラン:本当?食べたことない。そのバーガーを食べながらお月見したことある?
Lisa: Well, actually, no. I’ve never even thought about it. But, I guess, it’s supposed to be eaten watching the moon.
リサ:そうね、実際には無いわね。そんなこと考えたこともなかったわ。でも、月を見ながら食べることになっているんでしょうね。
Imran: Why don’t we have an “Otsukimi Burger Otsukimi Party?”
イムラン:今度、お月見バーガーお月見パーティーしようよ。
Lisa: That might actually be fun.
リサ:実は楽しいかもね。
Imran: Count me in. Anyway, what did you eat?
イムラン:とりあえず、僕のことは数に入れておいてね。で、何食べたの?
Lisa: It as a potluck party, so we all brought different things.
リサ:持ち寄りパーティーだったから、みんな色々と持ってきてたわ。
Imran: That’s nice. By the way, why wasn’t I invited?
イムラン:それ、いいね。ところで、なんで俺は呼ばれなかったの?
<Imran MEMO>
ポイントは「Have you ever 〜?」文とそれに対する答えです。
Have you ever 〜? は「〜したことありますか?」という意味で使います。これに対する答えは、Yes.かNo.が多いですが、「コミュニケーション」という観点で考えると、もう少し説明やコメントが欲しいです。コミュニケーションで大事なのは、情報量。情報量が多いと、自然とコミュニケーションの質が上がります。
Have you ever done “otsukimi?”
No, I haven’t. The only thing that comes to my mind is McDonald’s Otsukimi Burger.
Have you ever eaten the burger watching the moon?
Well, actually, no. I’ve never even thought about it. But, I guess, it’s supposed to be eaten watching the moon.
どちらも、Have you 〜?文に対する答えが単純にYes.やNo.ではないため、会話の質が上がっているように思いませんか?
「月見って言ったら、月見バーガーしか浮かばないんですか?」ってツッコミが入るかもしれないし、「え?高いところ苦手なのに飛行機好きなんですか?」ってツッコミが入る可能性もありますよね。どちらにせよ、ただのYes.やNo.だけよりも圧倒的に生き生きとした会話になりますよね。
第9回 〜ハロウィン・イベント〜
イムラン:やあ、リサ、週末どうだった?
Lisa: It was awesome! I went to Universal Studios with my boyfriend. They were having the Halloween Horror Night event.
リサ:すごくよかったよ。彼氏とUSJに行ったの。ハロウィーン・ホラー・ナイトやってたのよ。
Imran: That sounds like fun. I’ve never been to the Halloween event at USJ. How was it?
イムラン:それ楽しそうだね。USJのハロウィン・イベントは行ったことない。どうだった?
Lisa: It was great. They have different events and some of them are really scary and they don’t let kids take part.
リサ:すごくよかった。色々なイベントをやっていて、そのうちのいくつかは本当に怖くて、子供を入れないの。
Imran: Oh, really? That sounds really serious. And did you dress up?
イムラン:へえ、そうなの?けっこうマジだね、それ。で、仮装した?
Lisa: No, I didn’t. The place is usually full of zombies during the event and I usually just enjoy watching them.
リサ:しなかった。あそこってイベント中、ゾンビだらけで、私は見てるだけで楽しいの。
Imran: Oh, yeah, I’ve seen that on the news. And how about your boyfriend? Did he dress up?
イムラン:ああ、そうだ、ニューズで見たことがある。で、彼氏は?彼は仮装したの?
Lisa: Actually, he did. He dressed up as Michael Jackson and wore the Thriller outfit.
リサ:したわよ。マイケル・ジャクソンに仮装して、スリラーの服着てたわ。
Imran: That’s nice. Did he dance?
イムラン:それいいね。彼、踊った?
Lisa: He danced all day and night with the zombies.
リサ:朝も夜も踊ってたわ、ゾンビと一緒に。
Imran: Wow, he must’ve been tired at the end of the day.
イムラン:へえ、じゃあ一日の終わりには疲れてたでしょ?
Lisa: Actually, he was fine. He loved it.
リサ:実は大丈夫だったわ。すっごく楽しんでた。
Imran: Really? He’s a really tough guy.
イムラン:本当?タフだね、彼。
Lisa: Yeah, he is. By the way, the event is on until November 5th, so you should go with your girlfriend.
リサ:そうね、確かに。ところで、イベントは11月5日までやってるから、彼女と行ってくれば。
Imran: Well, actually, I like going to those kinds of events alone, so I’ll go alone.
イムラン:そうだね、実際、そういうイベントには一人で行くのが好きなんだ、だから一人で行くよ。
<Imran MEMO>
今回のポイントは「must have」です。
Wow, he must’ve been tired at the end of the day.
(じゃあ一日の終わりには疲れていたでしょ?)
「must」は「〇〇しなければならない」という意味で習いますよね。今回の「must have」はこの「must」にはまったく関係のない表現です。実際の会話では「〇〇に違いない」ってあまり言わないと思うので、実際に使いそうな日本語で覚えましょう。
英語の場合、質問ではないのですが、日本語だと「〇〇だったでしょ?」という質問形式にした方が意味合いは近いと思います。
英語の勉強をしていると、どうしてもこの表現はこの意味というような、1対1の関係で覚えないといけなかったり、「〇〇に違いない」という、日本語でも日常的に使わない日本語で覚えてしまいがちです。
英語表現を覚える時は、自分が実際に使いそうな日本語とセットで覚えることがとても重要です。これを英語学習の世界では「usage」を前提に考えるという言い方をします。「usage」とは「使い方」、「慣習的な使い方」という意味の単語です。
英語表現を学ぶ際は、常に「usage」を意識するようにしてください。
第10回 〜ドラマの最終回〜
イムラン:やあ、リサ、週末どうだった?
Lisa: Good and bad. I’m still exhausted from the drama marathon I did last weekend.
リサ:良いことも、悪いこともあった。まだ週末のドラママラソンの疲れが残ってるの。
Imran: Oh, really? What did you watch?
イムラン:そうなの。何見たの?
Lisa: Do you know “Aishitetatte Himitsu Wa Aru,” which roughly translates as “There are secrets you can’t tell even to your loved ones”?
リサ:「愛してるって、秘密はある」知ってる(英語に訳すと、こんな意味だけど)。
Imran: It does ring a bell. Actually, I think I’ve seen the trailer on TV. It looked quite suspenseful.
イムラン:聞き覚えあるな。ていうか、テレビで予告編見たかも。けっこうサスペンス感満点だったけど。
Lisa: Yes, it is. You have to watch it. The twist and turns are going to knock you out.
リサ:そうね。絶対に見てみて。紆余曲折にノックアウトされるわよ。
Imran: You make it sound so good.
イムラン:君が言うと、すごく面白そうに聞こえるね。
Lisa: It was hell of a drama. I usually don’t care about dramas, but I like the lead actor, Fukushi Sota, so I decided to watch it. His acting in the last episode was awesome, too.
リサ:本当にすごいドラマだったわ。私普段、ドラマどうでもいいんだけど、主役の福士蒼汰が好きだから見ることにしたの。彼の最終回の演技はすごかったわ。
Imran: So, how did it end?
イムラン:で、どうやって終わったの?
Lisa: The finale was out of this world. But, I’m not going to spoil it for you. You have to watch it yourself.
リサ:最終回は天下一品だったわ。でも、台無しになっちゃうじゃない。自分で見なさい。
<Imran MEMO>
今回は、「聞いたことある」系の表現を勉強しましょう。
Lisa: Do you know “Aishitetatte Himitsu Wa Aru,” which roughly translates as “There are secrets you can’t tell even to your loved ones”?
Imran: It does ring a bell. Actually, I think I’ve seen the trailer on TV. It looked quite suspenseful.
会話に出てくる「It does ring a bell.」は「聞き覚えがある」という時に使います。「I’ve heard of it.」のバリエーションとしても使えますね。
大事なのが、ここで習った表現とセットで、説明の仕方も覚えておくこと。初級では、一言でもいいのですが、中級、上級では、ただ答えるだけではなく、しっかりと説明をしましょう。
コミュニケーションで重要なのは、ただ相手の質問に答えることではなく、答えてからきちんと説明をすることです。「そういえば、友達が言ってたなー」とか、「予告編見たことあるなー」というコメントすれば、「そうそう、今けっこう人気だからね」という話になったり、「そうそう、予告編のあの人が実は…」って話もできますよね。そういった説明があると、話自体が盛り上がるんです。
第11回 〜ライブの楽しみ方〜
イムラン:やあ、リサ、週末はどうだった?
Lisa: Well, it was OK. I really wanted to go to the Kishidan Banpaku, but I had work, so I couldn’t go. I negotiated with my boss, but he told me that there was no way I could take the weekend off. I always have something else planned on the day of their concert every year, so I didn’t plan anything this year to avoid missing the concert, I had to miss it again. I’m so angry at myself.
リサ:まあ、普通だったわね。本当に氣志團万博に行きたかったんだけど、仕事だったから行けなかったのよ。上司と交渉したんだけど、週末を休むのは絶対に無理って言われたの。毎年、氣志團のコンサートの日には、他の予定が入っていたから、それを避けるために今年は空けておいたのに、また行けなかったわ。本当に悔しい。
Imran: Really? You negotiated to go to a concert?
イムラン:本当?コンサートに行くことを交渉したの?
Lisa: No, not exactly. I didn’t tell him that I was going to a concert. I told him I had a family emergency. But, he knows that I’m a Kishidan fan and I told him last month that I was looking forward to the concert, so I think he connected the dots.
リサ:いいえ、そういうわけじゃない。コンサートに行くとは伝えていないわよ。家族の急用があるって言ったの。でも、上司は私が氣志團のファンだって知ってるし、先月からコンサートが楽しみだって言っていたから、点と点を結んだんじゃないかなと思う。
Imran: Smart boss. So, you just worked all weekend?
イムラン:上司、頭いいね。じゃあ、週末はずっと仕事だったの?
Lisa: Yep. And I’m seeing my friend this weekend to hear about the Kishidan Banpaku. I think she went both days. She is an even bigger fan than I am. I hope she shares the tiniest details.
リサ:そうよ。で、今週末は友人に会って、氣志團万博どうだったか聞くの。彼女はもっと大ファンなの。細かいところまで教えてくれるといいなあ。
<Imran MEMO>
今回は「英語の話し方」についての説明です。初級、中級、上級の全てのレベルにおけるHow was your weekend?に対する答えをちょっと見てみてください。
Imran: Hey, Lisa, how was your weekend.
Lisa: Well, it was OK. I really wanted to go to the Kishidan Banpaku, but I had work, so I couldn’t go. I negotiated with my boss, but he told me that there was no way I could take the weekend off. I always have something else planned on the day of their concert every year, so I didn’t plan anything this year to avoid missing the concert, I had to miss it again. I’m so angry at myself.
Imran: Really? You negotiated to go to a concert?
旅行先での外国人との会話、または仲の良い外国人との会話で、こんな経験をしたことはありませんか。1聞いたら10返ってきて、なんでこの人こんなにしゃべるんだろうと驚いた。
日本人の生徒さんの多くが、こういう経験をされています。外国人は相手がわかるように、相手がわかるまで、詳細に説明しようとします。例文も説明が多いのですが、一番状況がしっかりと把握できますよね。
これからは、英語を話す際にはできるだけ多く説明するように心がけてください。大事なのは、英語が合っているかどうかではなく、相手がわかるように説明しようとしているか。ちゃんと「話したい」という意図を伝えようとしているかです。
ちなみに、「I’m so angry at myself.」は「悔しい。」という訳にしました。英語だと、「悔しい」に相当する英語表現がないんです。一番近いのが、「自分に対して怒っている」という直訳のこの表現なんです。ぜひ、覚えてください!
イムラン・スィディキ
1976年11月14日生まれ。セント・メリーズ・インターナショナル・スクール(小学校〜高校)、上智大学、上智大学大学院。英会話スクール『コペル英会話教室』麻布十番本校、銀座校の校長。YouTube上の公式チャンネルをはじめ、公式アプリ、ブログ、Twitter、Facebookなどでも人気。著書に『CD BOOK 超英語思考トレーニング』(明日香出版社)など。日本各地で英会話セミナーを開催し、わざわざ海外からセミナーに参加する受講生もいるほどの人気講師。「英語はストレスなく学ぶのが一番。英語を勉強している人に、いかにストレスを感じさせないか」を考えながらレッスンをしている。