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羽生結弦選手は積極的? 織田信成が明かすフィギュアスケーターと英会話の関係

 2月9日から開幕する平昌冬季五輪を前に、元フィギュアスケート選手で、現在は指導者、解説者としても活躍する織田信成が、初の著書『フィギュアほど泣けるスポーツはない!』を刊行。本書でも語られているように、海外での活動が多いフィギュアスケーターには、英語が不可欠。現役時代、厳しい練習の傍らで、織田はいかにして英語に向き合ってきたのか。自身はもちろん、織田と交流の深い羽生結弦選手の英語力、さらに今回の五輪の見どころまで語ってもらった。

英語の必要性を感じたのは中3、「スタバでもしゃべれる子に頼りっきり」

  • 初の著書を発表した織田信成(C)oricon ME

    初の著書を発表した織田信成(C)oricon ME

――織田さん初めての著書『フィギュアほど泣けるスポーツはない!』が発売。
織田信成 僕のスケート人生と、平昌冬季五輪に出場する選手たちの僕なりの分析やエール、あとは松岡修造さんとの対談など、とても充実した内容になりました。普段、フィギュアスケートを見ない方も五輪では観る機会も多いし、この本とあわせてスケートをより知ってもらえたらいいなと思っています。

――著書によると最初はスケートが嫌いだったものの、いつしか五輪という大きな夢を抱くまでに成長。夢も叶いましたね。
織田信成 はい。しかも入賞しました。なんかね、靴紐(が切れるアクシデント)のインパクトが強すぎてみんな忘れているみたいなんですけど、7位で入賞してますからね、僕(笑)。

――フィギュアスケート選手は、国際大会への出場もあり、織田さんのように留学することも多く、英語習得は不可欠ですね。織田さんも最初は苦労したとか。
織田信成 僕が英語の必要性を感じたのは、中学3年生のときにアメリカに合宿に行ったときだったんです。一緒に行ったグループの中に1人英語がしゃべれる子がいて、スタバで飲み物を頼むにもその子にずっと頼りっきりになっていて。そうしたら、その子が「いい加減自分でちゃんと話してよ!」と、ついに怒りまして(笑)。そのときに、もしこれからスケートでも旅行でも、海外に行くならもうちょっと英語がわからなきゃダメだなと思ったんです。僕はどちらかというと文系だったので、英語の文法を理解するのはすごく楽しかったし、クラスの中でも英語はトップクラスだったというのも自信になって、英語がすごく好きになりました。

――なるほど。
織田信成 高校3年生のときにはカナダにスケート留学をして、やっぱり英語は必要だなと身に染みてわかりました。大学では文学部に入って、英文学科で英語をさらに勉強したんです。

「Hello」と「How are you?」だけはめちゃくちゃ自信がある

――スケートの前に、まず英語の壁を超えないと先に進めない。
織田信成 そうなんです。例えばトリプルアクセルだったら「トゥリプゥアクソウ」みたいな感じで名詞なら言えるんです。でも、それが会話文となると、「こういう練習がしたい」という気持ちを伝えるだけで、なんて言ったらいいのかわからない。辞書をひいて勉強するんですけど、今度は「間違えて相手に伝わったらどうしよう」っていう恐怖心が出てくるんです。微妙なニュアンスで、やりたいスケートの表現は変わってきてしまう。それこそ発音のアクセントの場所ひとつで全然違う意味になっちゃったり…。そういうのが怖くなってきて、どんどんしゃべれなくなったんですよね。でも、「Hello」と「How are you?」だけはめちゃくちゃ自信があって(笑)。全力で「Hello! How are you?」って行くんですけど、その後まったくしゃべらなくなって、「あいつは大丈夫なのか?」と心配される、みたいなことがよくありました(笑)。

――最初だけ猛烈に元気、という。
織田信成 でも、大事なのはコミュニケーションを取ろうとする姿勢であって。それは英語も日本語も関係なくて、そういった姿勢を見せることで相手とどんどん打ち解けていくし、その中で「こうやって伝えればいいんだ」という生の英語を体験していけると思うんですよね。まずは相手の懐に飛び込む。逆に「どんどん間違えていこう!」くらいに(笑)。いずれ、間違いにも気づいて直していけますから。

羽生選手のすごさ、「彼は積極的にコミュニケーションを取りにいく」

  • 織田とも親交の深い羽生結弦選手(C)ORICON NewS inc.

    織田とも親交の深い羽生結弦選手(C)ORICON NewS inc.

――他のフィギュアスケーターたちはいかがですか?
織田信成 僕、そういう部分でも羽生結弦くんはすごいなと思っているんです。彼は自分から積極的にコミュニケーションを取りにいくんですよ。先生もそういう姿勢を見せてくれると、すごく嬉しいと思うんですよね。

――では織田さん的に、英語が楽しくなるためのコツは何だと思いますか?
織田信成 僕が楽しいと感じたのは…外国人の方と接していて、意思疎通が図れたなと思ったとき。ちゃんと伝わった瞬間、「すごい! 嬉しい! もっと英語頑張ろう」と思えたんです。今は外国人の方もたくさん日本にいます。そういう方たちが話す生の英語に触れて理解するというのが一番勉強にもなるし、楽しいと思える瞬間だと思うんですよね。

――特に織田さんは関西人でお笑いも好きですし、「本当はここで面白いこと言いたいのに!」というジレンマも多かったのでは?
織田信成 そうなんですよ。ギャグを言いたくても、日本語を英語に直訳しても違うじゃないですか。それで…普通にスベって反省したり(笑)。

――英語でもスベるんですか(笑)。
織田信成 英語でもって! 日本語でもスベってるみたいじゃないですか(笑)。日本語ではまあまあウケてますから!

――では最後に、織田さんの思う平昌冬季五輪フィギュアスケートの見どころは?
織田信成 応援してくださっている方は、羽生選手がケガからどれくらい回復しているだろうと心配してらっしゃると思うんです。でも僕は、羽生選手はしっかりと治して、絶対に最高の演技を見せてくれると信じています。ものすごいプレッシャーの中にいると思うんですけど、ソチ五輪での経験も彼を支えてくれるだろうし、そういった意味でも逆境に立たされてこそ強いのが羽生結弦選手だと僕は思っているので。信じて応援したいなと思っています。そして宇野昌磨選手も今シーズンものすごく頑張っていますし、女子も宮原知子選手、特に坂本花織選手は非常に今勢いがあって、五輪でもすごいものを見せてくれるんじゃないかという期待を感じています。この本にも、羽生選手や浅田真央ちゃん、僕の尊敬しているスケーターたちへの僕なりの愛や、どういうところを尊敬しているのかも細かく書いているので。五輪と合わせて楽しんでもらえたら嬉しいです。
(文:川上きくえ)

【フォトギャラリー】羽生選手、宇野選手ら…フィギュアスケーターが勢ぞろい!

『フィギュアほど泣けるスポーツはない!』

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KADOKAWA刊
元フィギュアスケート選手・織田信成が、自身の波乱万丈の現役選手時代の体験を交えながら、フィギュアスケートの魅力を伝える初の著書。指導者であり解説者である厳しい視点は保ちつつ、初心者にこそわかりやすい平昌冬季五輪の見どころなども解説。逆境でこそその強さと美を発揮してきた羽生結弦選手への思い、戦友・浅田真央さんへのメッセージ、さらに松岡修造さんとの熱血対談も掲載。

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