2012年08月27日 12時57分

オープンキャンパスに力を入れる大学続々

今後も多様化してきそうなオープンキャンパス。写真は京都精華大学で用意された「卒業生出張カフェ」 [拡大する]

今後も多様化してきそうなオープンキャンパス。写真は京都精華大学で用意された「卒業生出張カフェ」

 夏が過ぎ、本腰を入れて大学受験の準備を始めている高校生も多いのでは? そんな高校生たちの大学選びの際にキーとなるオープンキャンパスでは昨今、彼らの支持を得るため、趣向を凝らした催しが増えてきている。

 京都大学のオープンキャンパスでは、生活協同組合主催で京大生が企画した「クスノキ晩餐会」が開催されている。この晩餐会は京大生と高校生の交流がメイン。高校生たちは同大学の有名な時計台のホールで夕食を食べながら、受験についての質問や大学生活に関する疑問などを京大生に気軽に質問することができるというものだ。

 また、オープンキャンパス情報で多く目につくのは「学食無料体験」。同企画を取り入れている東洋学園大学では流山キャンパスにて学食体験を実施しているほか、キャンパス周辺にある学生寮では無料体験宿泊のサービスも実施。遠方から訪れる高校生に向けたケアを行っている。

 そのほか、ユニークなところでいえば、2013年にポピュラーカルチャー学部が誕生する京都精華大学。カフェや飲食店を経営する卒業生による出張カフェ、マンガ学部カートゥーンコースの学生による似顔絵サービスコーナーなどが出現。芸術学部陶芸コースではロクロ体験も可能で、作品は焼成して送付してくれるという。

 高等教育の広告会社・進研アドも「昔と比べると特色のあるコンテンツが用意され、高校生へのサービスが強化されている」と昨今のオープンキャンパスについて語る。その背景にあるのは少子化だ。「少子化に伴い、大学もより効果的な学生募集の手法に力を入れています。なかでもオープンキャンパスに参加した高校生の出願率は非常に高いため、各大学がいかに参加者を増やすかということに力を入れています」と現状を語る。大学の個性と雰囲気、学部の詳細を一度に見られるオープンキャンパスは今後も多様化してきそうだ。

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