予備校ならではの「大学受験対策」その勉強法と手厚いサポート体制

  • 予備校ならではの「大学受験対策」その勉強法と手厚いサポート体制

    今回取材を快諾してくれた駿台予備学校(写真はお茶の水校1号館)

 予備校といえば、大学合格のためだけ“マシーンのように勉強だけを教える場所”。そんなイメージが先行しがちだが、昨今の予備校は、大学または受験制度の多様化に伴い、サポート体制も臨機応変。一昔前と比べると、予備校の取り組みは大きく様変わりしてきたといえる。

 そこで今回は、駿台予備学校で、長年にわたり受験生の進路相談や勉強法のアドバイスを送る進路アドバイザーに従事し、今年から広報を務める中村聡明氏に、予備校の現状と大学受験合格のための勉強法についてうかがった。

予備校に通うことで身につく大学受験合格のための勉強法

大学受験合格のための勉強法 その1「時間の使い方」

通学時間を無駄にしない! 有意義な活用法とは?

 夏休みが近づくと、電車の中吊りやインターネット上に予備校の講習の広告が目白押しとなる。受験生にとっては“勝負の夏”。予備校に通うか、それとも自宅で勉強に打ち込むか、悩む受験生も多いはずだ。

 自宅派の一番のメリットは、マイペースで勉強できるということ。家族に「食事の時間は夜7時でお願い」「きょうは夜中まで勉強するから朝起こさないで」と伝えれば、気遣ってそのようにしてくれる。また、学校から予備校へ、予備校から自宅へといった移動時間を省略できるのも、利点といえる。

 しかし、中村氏は「通学時間が無駄だとは思いません」と明言する。「通学時間は予習復習、また気分転換にあてることができる時間ですよね。限られた時間をどう使うのか? 受験生にとって時間の使い方を覚えるいいチャンスだと思います」。大学受験までの自分の持ち時間をいかに工夫し、効率よく受験勉強に使うかを自分自身で考えることにこそ、意味がある。合格・不合格の分かれ道になるともいえる時間の使い方は、通学時間で習得してしまおう。

大学受験合格のための勉強法 その2「模試の成績の捉え方」

模試の結果に一喜一憂しない! 「合格安全圏」へと志望校を下げることはNG

 予備校で行われる「模試」は、受験生にとって志望校を決める手立ての1つ。しかし、この結果に一喜一憂することのないよう、受験生ひとりひとりに、丁寧なアドバイスを心がけているという。例えば、合格圏内の良い判定だった場合に「油断しないように」というアドバイスはもちろんだが、判定評価が低かったときには「安易に志望校を下げないように、言って聞かせます」と、意外な一言。

 その理由として、中村氏は「例えば、この時期の高3の模試で成績が悪かったからといって志望校のランクを下げてしまうと、“ここなら大丈夫”と油断して、そこから勉強量が減ってしまうこともあるんです。その結果、ランクを落としたにもかかわらず、不合格ということになりかねません。模試で結果が出なくても志望校のレベルを落とさないこと。模試で大事なのは、苦手科目・分野を正確に把握して弱点補強に役立てることだと伝えています」。模試の結果で、受験生のモチベーションを下げることは絶対に避けなければならないと明かした。

大学受験合格のための勉強法 その3「苦手科目の克服」

受験環境は自分で作る! 苦手=勉強を避ける…悪循環を断ち切ろう
  • 予備校に通うことで身につく大学受験合格のための勉強法

    駿台予備学校/中村聡明氏

 受験生の大きな悩みに“苦手科目”がある。なんとか克服しようと取り組んでみたものの、なかなか結果がでない…そんな嘆きは、決して珍しくはない。しかし、中村氏は「苦手科目の克服は、決して難しいことではない」という。

 「苦手科目については、“正解を導き出せないので嫌になる”、“嫌だから勉強しない”、そして“成績が下がる”という悪循環に陥ってしまいがちです。その点、予備校、少なくとも駿台では、授業後すぐに講師に質問できますから、悪循環をここで断ち切れます。それが克服につながっていきます」。

 また、自宅学習と比べ、「ライバルたちと机を並べていれば競争意識も高まり、“嫌だから勉強しない”というわけにはいかなくなる」と断言。まさに切磋琢磨する相乗効果も期待できるというわけだ。「通学に要する時間を気にしたり、マイペースに勉強したいという声があるのも知っています。しかし、マンガやテレビなど様々な誘惑がある自宅と違って、勉強するほかない環境に身を置くことは、受験生にとってとても大切なことです」。

 さまざまな理由から予備校通いを躊躇(ちゅうちょ)する、また自宅学習を選ぶことは、大学受験において必ずしもマイナスな選択とはいえない。しかし、情報力、指導力、そして刺激という受験生にとって心強い三拍子が揃った環境で、サポートしてもらえるということも知っておこう。

(取材協力/駿台予備学校)