公開日：2024-07-30

子どもの英語教育はいつから始めるべきか？早期教育のメリットとポイント

現代において、英語力は国際的なコミュニケーションの基盤となり、将来のキャリアや学習の幅を広げるために欠かせないスキルです。多くの親が子どもに英語を学ばせたいと考える中で、「英語教育はいつから始めるべきか？」という疑問を抱えることでしょう。この記事では、子どもの英語教育を早期に始めるメリットや注意点、具体的な教育方法について解説します。

英語教育はいつから始めた方がいいのか？
1. ６歳までに英語耳を作るとよい理由
2. 8～10歳から本格的な英語学習を始めた方がいい理由
早期英語教育の注意点
年齢別の英語教育方法
効率的に英語教育を行うポイント
日本と海外の英語教育の違い
まとめ

英語教育はいつから始めた方がいいのか？

さまざまな説がありますが、一説には、子どもの英語教育は、6歳までに英語耳を作り、8～10歳から本格的に英語学習を始めることが効果的であるとされています。詳しく解説していきます。

６歳までに英語耳を作るとよい理由

「英語耳」とは、英語を正確に聞き取ることのできる耳のことを指します。これを幼少期に作っておくことで、将来的な英語学習が格段にスムーズになります。
日本語と英語には周波数の違いがあることをご存じでしょうか。
日本語の周波数が125～1,500Hzであるのに対し、英語の周波数は2,000～12,000Hzといわれています。生まれたばかりの赤ちゃんは、幅広い周波数を聞き取ることができますが、聴覚が完成する6歳くらいまでに特定の周波数しか聞かなかった場合、その周波数以外の領域は聞き取れなくなってしまうそうです。そのため、6歳までに英語をたくさん聞き、英語の周波数に慣れておくことが重要といえるのです。

英語耳を作るメリット

英語耳を作ることで具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。

・リスニング能力の向上
「英語耳」を作ることで、英語を聞き取る力が自然に養われます。これは、日常会話や学習をスムーズにするのに役立ちます。

・正しい発音の習得
幼少期に英語の音に慣れることで、ネイティブスピーカーに近い発音を自然に身につけることができます。大人になってから発音を矯正するよりも、幼少期に自然に身につける方が効果的です。

・自然な言語習得
幼少期から英語の音に触れることで、文法や語彙の習得もスムーズになります。音と意味を結びつけやすくなり、自然な形で言語を習得できます。

「英語耳」を作るための具体的な方法

・英語の歌や童謡
日常的に英語の歌や童謡を聞かせることで、子どもが楽しみながら英語の音に親しむことができます。一緒に歌うことで、発音やリズム感も養われます。

・絵本の読み聞かせ
英語の絵本を親子で読むことで、自然に英語の音と意味を結びつけることができます。繰り返し読み聞かせることで、語彙や表現も豊かになります。

・英語のアニメや教育番組
子ども向けの英語アニメや教育番組を視聴させることで、英語のリスニング環境を日常生活に取り入れます。視覚と聴覚の両方から英語に触れることで、理解力が深まります。

・ネイティブスピーカーとの接触
オンライン英会話などを活用し、ネイティブスピーカーの発音やリズムに触れる機会を増やします。親子で楽しみながら参加することがポイントです。

8～10歳から本格的な英語学習を始めた方がいい理由

一説によると、脳の言語野（言葉を司る部分）の発達のピークが8～10歳であり、この時期に英語の学習をすると効果が高いといわれています。また、小学校で英語が成績のつく「授業」として開始されるのが小学5年生から（英語に親しむ「活動」としては小学3年生から）であることから、その前に本格的な英語学習を進めておき、授業に備えるという意味でも効果的といえるでしょう。

早期英語教育の注意点

早くからお子さまの英語教育を始めることについては、注意した方がよいこともあります。詳しく解説していきます。

成果がすぐに見えないことを理解する

早くから英語教育を開始するとはいえ、結果を急がないことが重要です。なかなか目に見えて成果が出ないと不安になる親心はわかりますが、親が焦ったところでどうにかなることではありません。あくまで子どもの成長ペースを尊重し、急がず見守りましょう。

無理強いを避ける

英語を楽しいと感じてもらうために、無理強いは禁物です。もし英語を嫌いになってしまったら、さらに効果が出にくくなる上、モチベーションが下がるためその後の学習にも悪い影響を及ぼします。子どもが嫌がらないよう、遊び感覚で一緒に学ぶ工夫をしましょう。

日本語教育のバランス

学習が英語に偏らないよう、日本語の基礎も同時にしっかりと教えましょう。英語と日本語をバランスよく学ぶことが大切です。

年齢別の英語教育方法

ここからは年齢別におすすめの英語教育方法を紹介していきます。

0歳の英語教育方法

生まれたばかりの０歳の赤ちゃんは、様々な周波数を聞き取れる能力を持っています。この時期からネイティブの英語を聞いてもらうことで、英語の周波数やリズムに慣れていくことが期待できます。

・子ども向けの英語音楽などを聞かせて英語に触れてもらう
YouTubeや音楽サブスクリプションサービス、CDなどで子ども向けの英語の音楽を流したり、英語で話される映画を流したりして赤ちゃんに英語をたくさん聞いてもらいましょう。この時期は英語をシャワーのように浴びて、英語が持つ音やリズムに慣れることが重要です。

・絵本の読み聞かせ
英語の絵本の読み聞かせも効果的です。最大のメリットは親と子が交流しながら英語に親しめる点でしょう。英語を読むことに自信がないという親御さんには音声付きの絵本もありますのでご安心ください。

・英語が学べるおもちゃで遊ぶ
英語に触れられるおもちゃで遊ぶのもおすすめです。０歳児の後半は、アルファベットの型はめパズルで英語に親しんでもらうのもいいでしょう。

おすすめの英語絵本は以下の記事も参考にしてください。
子どもにおすすめの英語絵本

1～3歳の時期の教育方法

この年代ではまず英語に親しむことに重点を置きましょう。子どもが楽しんで英語に触れられるよう、英語の歌やアニメ、親子で楽しめる簡単な英語の遊びを取り入れることがおすすめです。

英会話スクールの、この時期のお子さまに向けたレッスンでは、曲に合わせて体を動かしながら英語の音やリズムを身につけたり、ゲームで単語の学習をしたりと、親子で楽しみながら英語に親しむことができる内容となっています。このように歌やダンス、ゲームでお子さまが英語に親しめるようにすると、英語に苦手意識を持つことなく英語学習が進められるでしょう。

おすすめの英語の歌は以下の記事も参考にしてください。
子どもにおすすめの英語の歌

英会話教室を選ぶ際は、以下のランキングも参考にしてください。
子ども英語教室幼児オリコン顧客満足度ランキング

4～6歳の教育方法

6歳くらいまでに英語耳を作っておくとその後のリスニング力、英語の理解力、発音の向上に効果が期待できます。そのため、ネイティブの英語をたくさん聞くことが大切です。直接ネイティブの英語を聞く方法としては、英会話スクールが挙げられます。実際に先生の口の動きや発声の仕方を間近で見ることは、CDなどで音声を聞いているだけではできないため、お子さまにとってプラスとなるでしょう。

保護者が評価した「おすすめの子ども英語教室幼児オリコン顧客満足度ランキング」も参考にしてください。
子ども英語教室幼児オリコン顧客満足度ランキング

7～10歳の教育方法

小学校に入学し、いよいよ本格的に英語学習をすると効果が高いと言われる年代に入っていきます。基礎的な語彙や文法だけでなく、リスニングやスピーキング、リーディング、ライティング全てのスキルをバランスよく伸ばしていくことが求められます。ご家庭で引き続き学習を進めるのももちろんよいのですが、英会話スクールやオンライン英会話を利用することで、プロの講師から学ぶことができ、効果的なカリキュラムに沿った英語学習が可能となります。

保護者が評価した「おすすめの子ども英語教室小学生オリコン顧客満足度ランキング」も参考にしてください。
子ども英語教室小学生オリコン顧客満足度ランキング

効率的に英語教育を行うポイント

では、効率的に英語教育を行うには何に気をつければよいのでしょうか。解説していきます。

ゲーム感覚で楽しむ

ゲーム感覚で英語を学ぶことは、子どもにとって楽しみながら学習するための効果的な方法です。英語学習をゲーム化することで、学習意欲が自然と高まり、ストレスなく知識を吸収できます。

方法
・英語のボードゲームやカードゲーム：アルファベットや単語を覚えるためのゲームを利用する。
・オンラインゲーム：英語学習アプリやオンラインゲームを活用して、インタラクティブ（双方向の）な環境で学ぶ。
・ロールプレイ：日常会話を使ったロールプレイを行い、実践的な英語力を養う。
・ポイントシステム：正解するごとにポイントを獲得し、累計ポイントでご褒美をもらえるシステムを導入する。

ゲームについては以下の記事も参考にしてください。
子どもが英語でできる遊び・ゲーム

英語でのコミュニケーション相手を作る

実際に英語を使ってコミュニケーションすることで、子どもはより効果的に言語を習得できます。リアルな会話の機会を提供することが重要です。また、ネイティブスピーカーの先生と接することができる環境であれば、積極的に活用することをおすすめします。

・ネイティブスピーカーの友達を作る：英語を母語とする子どもと友達になる機会を設ける。
・オンライン英会話：ネイティブスピーカーと話すオンラインレッスンを受ける。
・国際交流プログラム：学校や地域の国際交流イベントに参加し、実際に英語でコミュニケーションをとる。
・ペンパルやビデオチャット：海外の子どもとペンパルやビデオチャットで交流する。

褒めて伸ばす方法

褒めることで子どもの自信を育て、学習意欲を高めることができます。ポジティブなフィードバックは、子どもが前向きに英語学習に取り組むのに効果的です。

・具体的な褒め言葉：子どもが達成した具体的なことを褒める。「今日はたくさん新しい単語を覚えたね！」など。
・努力を認める：結果だけでなく、努力やプロセスを褒める。「毎日練習してすごいね」
・ご褒美システム：目標を達成した時に小さなご褒美をあげる。例えば、お気に入りのお菓子やおもちゃなど。
・記録をつける：学習の進捗を視覚化し、達成感を感じさせる。例えば、シールを貼っていくチャートなど。

親子で一緒に学ぶ

親子で一緒に英語を学ぶことで、子どもの学習意欲が高まり、親子の絆も深まります。家庭での学習環境が整えられると、子どもはリラックスして学ぶことができます。

・一緒に絵本を読む：英語の絵本を一緒に読む時間を作る。親が声に出して読んで聞かせることで、子どもは発音やリズムを自然に学びます。
・英語の歌を歌う：一緒に英語の歌を歌い、楽しく学習する。歌詞の意味を話し合うことで、語彙も増えます。
・日常会話に取り入れる：家庭内で簡単な英語フレーズを使う習慣をつける。例えば、「Good morning!」「How are you?」など。
・ゲームやアクティビティ：英語のゲームやアクティビティを親子で楽しむ。例えば、英語のボードゲームやクイズなど。

継続的な学習の重要性

継続的に学習を続けることが、言語習得において最も重要です。一度に大量の情報を詰め込むのではなく、毎日少しずつでも継続することで、長期的に効果的な学習が可能となります。

・学習スケジュールを立てる：毎日、決まった時間に英語の学習時間を設ける。例えば、朝食後や寝る前の15分間など。
・短時間の学習にする：長時間の学習よりも、短時間の学習を継続的に行う。集中力が持続しやすくなります。
・多様な教材を使用する：絵本、歌、アニメ、ゲームなど、様々な教材を使用して飽きないように工夫する。
・進捗を記録する：学習の進捗を記録し、目に見える形で成果を確認する。学習チャートや日記を使って、子ども自身が成長を実感できるようにする。

インターナショナルスクールやプリスクールの利用

インターナショナルスクールとは、主に外国人の子どもや国際的な教育を望む家庭の子どもを対象にした学校です。ここでは、国際的な基準に基づいた教育が行われ、多文化的な環境で学べます。プリスクールとは、英語で未就学児の保育を行う認可外の保育施設のことを指します。
インターナショナルスクールについては、以下の記事も参考にしてください。
インターナショナルスクールや留学ってどうなのでしょうか？

親子留学

お子さま１人ではなく、親も付いていく留学のこと。海外での親子留学を通じて、本場の英語と異文化に触れることができます。留学可能なお子さまの年齢は、留学先の国やプログラムにもよりますが、0歳から参加が可能な場合もあるようです。

日本と海外の英語教育の違い

ここからは日本と海外それぞれの英語教育がどのように異なるかを詳しくみていきましょう。

日本の英語教育

まず、日本の英語教育について現状をみていきましょう。
2020年からの新学習指導要領実施により、現在は小学3～4年生で週1コマ程度英語に親しむための活動が行われています。英語の歌を歌ったり、ゲームをしたりして楽しみながら英語を「話す」「聞く」能力を伸ばしていく内容となっているようです。
小学5～6年生になると、英語は成績のつく「授業」となり、週2コマ程度に増えます。ここからは教科書を使い、英語を「読む」「書く」学習が始まっていきます。

アジアの国々の英語教育

続いて、アジアの他の国々での英語教育をみていきます。

韓国の英語教育ですが、小学3年生から始まります。単語や慣用表現、基本的な会話スキルの他、電話の応対についても学びます。4年生からは作文も始まり、簡単な誕生日カード等を作成することもあるようです。

中国でも、小学３年生から英語の授業が始まります。3、4年ではゲームなどで体を動かしながら、学習することがあるようです。また、簡単な英語の歌詞の朗読や、簡単な物語の聞き取りなど、より身近に英語が感じられるような英語教育がされているようです。５、6年になると、簡単な挨拶や、会話をしたり、作文をしたりして英語を学んでいくようです。

ヨーロッパの国々の英語教育

ここからは、ヨーロッパの英語教育をみていきましょう。

フランスでは、小学1年生から英語学習が始まります。自己紹介や挨拶、日常単語の綴りを学んだり、よく使われる表現に触れたりして学習を進めていくようです。また、動詞や名詞の勉強も始まるようです。

ドイツ（ニーダーザクセン州）では、小学3年生から英語教育が始まります。読解は重要視せず、会話を重視した学習内容となっているようです。また、書くことについても、創作文までは行わず、書き取りに留まるようです。

日本と海外での英語教育の違い

日本と海外の英語教育の最も大きな違いは、英語教育を本格的に始める時期だと考えられます。日本では現在、英語教育が本格的に始まるのは小学5年生からですが（小学3、4年では英語に親しむことを目的として英語の歌やゲームをするなどの「活動」を行う）、海外では小学1～3年生から授業が始まり、簡単な単語やフレーズを学んでいく傾向があるようです。また単語や文法だけでなく、日常会話や文章の作成など、実践的なスキルを早くから身につけられるようカリキュラムが組まれています。早くから英語に親しみ、実際に使える表現を身に着けるための学習が行われていることがわかります。

まとめ

子どもの英語教育については、6歳までに英語耳を作り、8～10歳あたりで本格的な英語学習を始めることが効果的とする説があります。また、早めに取り組んでおくことで小学校から始まる授業対策にもなります。
保護者の方は、焦らずお子さまのペースを尊重しながら、楽しく継続的に英語学習をサポートしてあげるとよいでしょう。また、日本語教育とのバランスも大切にし、総合的な言語能力を育てることが重要です。英会話スクールや、オンライン英会話、親子留学など、さまざまな方法を活用して、効果的な英語教育を行ってください。

オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年オリコン顧客満足度ランキングを発表しています。子ども英語教室の項目ごとのランキングや、保護者の方の口コミ・評判なども確認できますから、子ども英語教室を選ぶ際は参考にしてください。
子ども英語教室小学生オリコン顧客満足度ランキング
子ども英語教室幼児オリコン顧客満足度ランキング