子どもたちと英語で楽しむ季節のイベント〜バレンタインデー編〜

  • 子どもたちと英語で楽しむ季節のイベント〜バレンタインデー編〜

 お菓子メーカーの戦略(?)なのか、日本では、「女性が男性にチョコレートを添えて愛の告白をする日」または「義理チョコを配らなくてはならない日」として定着しているバレンタインデーですが、キリスト教国であるアメリカでは、聖人・ウァレンティヌス(英語読み:ヴァレンタイン)の名を冠するバレンタインデーはもっと神聖で真面目なもの。そして、子どもたちもバレンタインデーを通じて「愛の尊さ」を学びます。

アメリカのSt.Valentine’s Dayとは

 St.Valentine’s Dayは世界中のキリスト教国で祝われますが、その由来は古代ローマ時代までさかのぼります。ローマ帝国の皇帝クラウディウス2世は、兵士の士気が低下することを恐れて(遠征中の兵士が家族を懐かしんだりしないよう)、兵士の結婚を禁じていました。しかしウァレンティヌスという司祭は、恋人を残して戦地に赴かなくてはならない兵士のために、こっそり結婚式を執り行っていたのです。ウァレンティヌスは皇帝の怒りに触れ処刑されてしまいましたが、後に殉教者として「愛する男女の守護聖人」と認められます。この故事からSt.Valentine’s Dayの習慣が世界に広がっていったようです。
 アメリカのSt.Valentine’s Dayでは、キーアイテムはチョコレートよりも花がメイン。そしてプレゼントは女性から男性へと決まっているわけではなく、男性から女性に贈ることも一般的です。むしろ高額なプレゼントは、男性から女性に贈るのが常識のようです。
’’Happy Valentine’s Day’’
がもっとも一般的なメッセージ。そして、
’’Be My Valentine(私の恋人になって)’’
などの大胆なメッセージもよく用いられます。
これらの言葉が刻まれたカードと花、あるいはカードと花を添えたプレゼントを贈ります。なお、プレゼントではなく、相手をディナーに誘うのもよくみられる光景です。

子どもたちのSt.Valentine’s Day

 St.Valentine’s Dayには、子どもたちもお菓子(クッキー、チョコレートなど)やカードを交換します。日本に入ってきたバレンタインデーの習慣は、どうも子供向けの方のようです。なお、Kindergarten(幼稚園)やPrimary school(小学校)では、子どもたちが個人的にプレゼントを交換するのではなく、学級行事として手作りのプレゼントやカードを交換することも珍しくないようです。
 アメリカの子どもたちのカードに書かれたメッセージは、とても素敵です。なぜなら、“I love you”が惜しみなく散りばめられているから。たとえば、家族へのバレンタインカードにも”Happy Valentine’s Day! I love you”という表現が普通に使われるのがアメリカです。日本人にとっては、恋人同士でもちょっと気恥ずかしい“I love you”。でも、家族や友人の間でも「愛しているよ」の気持ちを自然に、ちゃんと言えるのは素晴らしいことですね。日本でも、子どもたちのバレンタインデーの習慣を上手に取り入れることができたら素敵だと思うのですが、いかがでしょうか?

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