観光英語検定試験はどんな試験?

 「観光英語検定試験」(Tourism English Proficiency Test)とは、全国語学ビジネス観光教育協会によって実施されている民間資格です。試験は観光や旅行に関する問題が出題され、空港や観光地での通訳や、英語で道案内をするなどの実践的なテストで構成されています。
 試験は全国各地の会場で行われており、観光業界で活躍している人、観光業を勉強中の高校生や専門学生、短大生、大学生など、さまざまな立場の人がテストを受けています。さらには海外旅行を楽しむ目的で受験する人もいるため、旅行が好きな人ならば趣味にも役立つ検定試験です。

 ほかの英語関連の資格との違いは、「英語を介した接客」を意識した検定試験であることです。たとえば旅行業者が英語で外国人をガイドするように、英語を使って能力を発揮するためのテストであると位置づけられています。
受験資格:なし
受験級 :1級、2級、3級
試験会場:全国22カ所(札幌・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・沖縄 など)
スケジュール:年2回

 観光英語検定試験は、3つのレベルのテストが実施されています。試験日は年2回のスケジュールで、7月上旬と10月下旬ごろに行われます。試験会場が比較的多いことも特長で、全国各地に会場が設けられています。
また、併願受験も可能です。1級と2級、2級と3級の組み合わせで、まとめて受験することもできます。

詳しくは全国語学ビジネス観光教育協会公式サイトの観光英語検定の試験日程と実施概要をご確認ください。
http://kanko.zgb.gr.jp/schedule/index.html
【1級】
レベル :TOEIC600〜860点、英検準1級・1級程度
試験内容:観光・旅行業に必要な実務英語

【2級】
レベル:TOEIC470〜600点、英検2級程度
試験内容:観光・ 旅行業に必要となる基本的な英語および英語による日常会話(予約関連業務、ホテル関連業務など)

【3級】
レベル :TOEIC220〜470点、英検3級程度
試験内容:観光・旅行に必要となる初歩的な英語および英語による日常会話(曜日、時刻、英語の掲示やパンフレット、あいさつ等)

 観光英語検定試験は、すべての級において「筆記試験」「リスニング」の2部構成になっています。試験当日は1時間の筆記試験が終わった後、そのままリスニングテストへ移ります。
 試験内容は、旅行や観光に関する専門用語、慣用表現、マナーなどが幅広く出題されます。3級では約3,000語の語彙力、2級は約5,000語の語彙力、1級は約8,000語の語彙力が求められます。ホテルやレストランをはじめ、旅行代理店などの窓口業務でのシーンから出題される問題もあり、実務を想定したテストであると言えます。

詳しくは全国語学ビジネス観光教育協会公式サイトの観光英語検定の試験日程と実施概要をご確認ください。
http://kanko.zgb.gr.jp/schedule/index.html
 全国語学ビジネス観光教育協会が公開している情報によると、平成25年に実施された試験の合格率は、2〜3級でおおむね50〜60%、1級で27.4%でした。
 各級のレベルは先に紹介したとおりですが、3級は中学高校程度の学習内容、2級は高校修了程度の学習内容を想定しています。1級に関しては専修学校終了以上、または最低2〜3年以上の実務経験程度の英語力が求められます。英語の学習を十分に行っていれば2級や3級は取得しやすく、1級を目指してさらにスキルアップできるでしょう。

 ただし、試験問題は専門性を問われるため、独特な言い回しや専門用語の知識を身につけておかなければなりません。特に観光業を勉強しはじめたばかりの学生や実務未経験者の方は苦戦するかもしれませんが、全国語学ビジネス観光教育協会が提供している「観光英語検定CBT模擬試験」などを活用して、念入りに試験対策をしてみましょう。
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