英会話・英語力があることで将来子どもの選択肢が増えますか?

【質問】 英会話・英語力があることで将来子どもの選択肢が増えますか?

恥ずかしい話ですが、私も英語が大の苦手です。「これからの日本人には英語は必須」という話は私が学生時代(かなり大昔です)でも言われていました。確かに日本の国際化はこの数十年で大きく進みましたが、日本で生活している限り、英語が話せないからといって何の不自由もありません。
英語の成績が良い方が進学・就職に有利なのはわかります。しかし、英会話力や英語力が子どもの将来にどう役立つのか疑問です。英語力があると、職業的な選択肢が増えるなど、子どもの将来に具体的なメリットはありますか?

【回答】 外資系企業・商社・インターナショナル企業での活躍のチャンスが広がります。

ご指摘の点、実は「なぜ日本人の英語力が伸びないのか」という問題の核心を突いていて、ドキリとさせられました。
確かに、日本人が日本に住んで日本の企業/団体で働いている限り、英語など話せなくても別に不自由はないのです。だからこそ「英語力は必須」と叫ばれてから数十年が経過する今日でも、「英語は苦手」と平気で言える若い人が少なくありません。
しかし「不自由がないから」と日本人が安穏としている間に、日本の国際競争力が大きく下落したという事実も見逃すことができません。むしろ積極的に英語力を身につけ、海外で成功する日本人や日本企業が増えてこそ、日本の国力や経済力も維持できると思われるのですが・・・。
さて、ご質問に答えていきましょう。
英会話力・英語力が必要な職業として、真っ先に思い浮かぶのは通訳や翻訳家といった仕事でしょう。しかしこれらの職業は決してそれほどポピュラーなものではありません。
一般企業の中で英語力が必要とされるのは、商社、貿易、国外拠点を持つインターナショナル企業などです。これらの企業では、海外出張もひんぱんにあり、多くの部署で英会話力・英語力が必要とされます。
ちなみに、インターナショナル企業とは、トヨタやファーストリテイリング社など、限られた一部の超大規模企業だけに限りません。多くの業種の中堅から上の企業は、何らかの形で海外と取引を行っているのが一般的でしょう。中小企業を除き、日本国内市場だけを相手にビジネスをしている会社の方がむしろ少ないはずです。
なお、これからの日本の主要貿易国として、インド、ベトナム、フィリピン、マレーシア、シンガポールなどアジア諸国との関係がクローズアップされています。これらの国々のほとんどは公用語として英語を採用しており、特にエグゼクティブクラスではなくても、たいていのビジネスマンは流暢に英語を使いこなします。そうでなくては外国との取引ができないからです。
中国経済圏に属する国々の公用語は中国語ですが、それでもチャイニーズ・エグゼクティブの大半は英語を苦手としていません。「中国語も英語もペラペラ」が当然とされているようです。
現在、日本にもこれらのアジア諸国から多くの企業が進出してきています。また国際的M&Aも日常的に行われており、「表向きは日本企業でも実質は外資系」といった企業も増えてきています。こうした企業で働き、マネージャークラス以上に昇進しようと思えば準ネイティブクラスの英語力は不可欠です。
なお、現在でも日本の大企業・上場企業の多くは英語力を重視しており、採用・昇進試験にTOEICスコアなどの基準を設けていることはご存知でしょう。しかし、外資系企業の場合、TOEICスコアだけでなく、面接の際に独自の英語面接や英語試験などを行い、入社を希望する人材の「真の英語力」を評価するのが普通となっています。
つまり「英会話力・英語力によって将来の選択肢が広がる」というより、「英会話力・英語力がないと将来の選択肢が制限される」というのが、現在の日本の実情のようです。
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