個人経営とフランチャイズ、どちらの学習塾に通うべき?
大手フランチャイズの学習塾の特徴は?
●指導内容
多くの場合、一定のカリキュラムに沿った学習指導が進められます。例えば、中学受験を目指すのであれば、大手進学塾では「中学受験コース」が小学3年生の2月からスタートし、豊富な受験情報に基づいた入試対策をしていきます。平日の授業以外にも、土日・夏休み専用のカリキュラムや、志望校別のコースがしっかりと用意されています。大手フランチャイズは、受験に関する最新データも常に把握しているため、受験生にとっても効率的な学習ができるのです。
●講師・先生
受験データやカリキュラムが充実している一方、大手フランチャイズ塾の講師は、大学生アルバイトである場合もあります。もちろん、教材やカリキュラムに基づいて授業を進めていきますから、大きく内容で劣るというわけではありませんし、子どもによっては年齢の近い大学生のほうが相談や質問がしやすいという側面もあります。しかし、経験や実績の豊富な講師の指導を受けさせたいという場合は、事前にそのような講師の指導が受けられるかどうかをチェックするといいでしょう。
●メリット
大手フランチャイズの学習塾の最大のメリットは、長年の経験や実績に基づいた情報量が豊富であることです。効率良く効果的な学習ができるよう、カリキュラムやテキストが作成されているため、志望校合格を目指す際も信頼して指導を受けられます。
●デメリット
デメリットとしては、用意されたカリキュラムに従って指導されるため、生徒個人の特徴に合わせた、きめ細かな対応には限界がある点です。そういった指導を受けたい場合は、大手フランチャイズは向かないかもしれません。また、講師がアルバイトの大学生である場合も、ベテラン講師と比較すると相対的にはデメリットになる可能性が考えられます。
個人経営の学習塾の特徴は?
●指導内容
個人経営の学習塾の場合、大手フランチャイズとは異なり、カリキュラムの統一や制約がないことが多く、生徒の成績や学習進度に応じた指導が行われます。受験や学校の授業のフォローなど、目的によって指導内容も変わってくるのです。大手フランチャイズのように画一的な対応ではないため、生徒一人ひとりに丁寧な指導がしやすいという特徴もあります。
●講師・先生
個人経営塾では、経営者・講師ともにプロの講師経験者であることが多いとされています。例えば、大手学習塾の講師経験者が、個人経営塾の経営者や講師となることもあります。そのため、授業の質も高いところが多く、ベテラン講師によるきめ細かな指導が期待できるのです。
●メリット
個人経営の学習塾のメリットは、融通の利くカリキュラム編成が可能であるということです。大手フランチャイズのような統一されたカリキュラムや学習コースではついていけるか不安な場合や、ほかの生徒よりもハイレベルな内容を学びたいという場合、それぞれに応じた指導が期待できます。また、その地域の学校の試験対策に強い場合が多い、というメリットもあります。
●デメリット
デメリットとしては、大手フランチャイズほど広範囲の学校や受験情報に強くはないということが挙げられます。また、少人数クラスで講師も少数精鋭であることが多いため、生徒と講師との相性が悪くても変更できないことがあります。
学習塾の費用について
大手フランチャイズか個人経営かを問わず、学習塾には月謝のほか、入会金やテキスト代、夏期講習や冬期講習といった特別講習の料金が別途かかります。費用を比較する際は、通常の授業料以外にどんな料金が発生するのかをしっかりチェックすることをおすすめします。
環境に合った学習塾を選ぶことが大切
そこで、入塾を決めるまえに、体験授業などがあれば参加し、子どもの希望や相性も見てじっくり決めていくといいでしょう。また、検討している学習塾に通っている、または通っていた同級生や卒業生がいれば、話を聞いてみると参考になります。
大手フランチャイズと個人経営という枠組みではなく、子どもに適した学習環境であることを選択基準にすると良いでしょう。