同じ人間といえども、別の大陸で何百年何千年と異なる文化を育んできた外国とは当然常識の違いも生まれます。特に日本の反対側に位置するアメリカとは、マナーやルールに大きな違いがあります。かといって、どちらかが間違っていてどちらかが正しいということは決してありません。マナーが形成された背景にはその土地の風土や歴史も大きく影響しているのです。
“郷に従え”ということわざがあります。訪れた国のマナーを理解して、それに従うのが得策でしょう。完璧にマナーを暗記して再現する必要はありません。訪れた国に対する尊敬と誠意を示せたらそれでよいのです。
アメリカにおける外食でのマナー
旅行や留学に訪れた際、日本とアメリカの習慣の違いに驚かれた方も多いのではないでしょうか。このテーマでよく引き合いに出されるのが食事マナーです。
あなたが食事のためレストランを訪れたとします。オーダーの時、従業員との距離が遠ければ日本ならどうしますか?テーブルに呼び出しベルが設置されていればそれを利用します。なければ、手をあげて「すみません!」と大きな声で呼びかけます。
しかしこの行為はアメリカで一般的ではありません。アメリカにおいては、アイコンタクトが主流です。「ずっと気付いてもらえなかったらどうするの?」という不安が湧くかもしれませんが、アメリカではウエイターが客のアイコンタクトを必ずチェックしているので問題はありません。
他にも、食事中使わない手を膝に置いておく、お茶碗を持ち上げてはいけないなど、日本においては行儀が悪いとされていることが、アメリカではマナーとして根付いているのです。
アメリカにおける飲酒・喫煙のマナー
日本では「アメリカは自由の国」といわれています。メディアではアメリカの肥満率の高さやオフィスにおけるカジュアルさを取り上げられることも多く、“欲望に素直な国”という印象をもたれている方も多いのではないでしょうか。
しかしアメリカは日本と比較すると飲酒・喫煙率は大変低いのです。日本では喫煙者が非難されることや、喫煙可の店舗において喫煙を断られるようなことは滅多にありません。アメリカでは「タバコを吸ってもいい?」と聞いて「だめ」と断られることもよくあります。会社においては「何かに依存しなければ生活がままならない人」と、その人物に対するマイナス評価につなげられてしまうこともあります。アルコールに関しても同様に「精神的に弱い人」のレッテルを貼られてしまう場合が多く、「酔っぱらうことは恥ずかしいこと」という認識があります。
アメリカでは、日本のように飲酒でコミュニケーションを図る文化はなく、極端にアルコールに依存しているかほとんど飲まないかのどちらかにはっきり分かれています。
アメリカの電車でのマナー
アメリカは車社会なので、ラッシュアワーはほとんどありません。日本、特に都心では平日・休日問わず朝から晩まで電車は一杯です。そのため、急いでいてぶつかったり足を踏んでしまっても軽く会釈で済ませたり何も言わないこともよくあります。アメリカの方は、この時“sorry”と言わないことに驚くようです。
また日本では、他人の顔をじろじろ見るのは失礼にあたりケンカの原因になることもありますが、アメリカでは目が合うと他人でも“Hi”と挨拶を交わすことが普通です。