気になるあの人の受験時代(vol.2)｜大学受験特集

中学3年生から本格的に芸能活動を始めたことで、大好きな歌とダンスが思いっきりできるようになりました。ただ、中学は普通の公立校でしたし、高校は芸能活動に理解はありましたが、仕事が単位になる学校ではなかったので授業はしっかりと受けなければなりません。それに、親が「好きなことはしてもいいけど、勉強はしっかりやっておきなさい」という考えで、5段階評価で3だと怒られる（！）家なんです。すごく厳しいんですけど、逆にそれがよかったと思っています。中学ではテストで500点満点中470点とるよう頑張りましたし、高校でも「3」はとらないことを貫きました。仕事と並行していた学生時代が楽しかったのは、勉強もちゃんとやれたからだと思っています。

高校時代は日本史や英語が好きでした。歴史は普通に読み物としても面白いですよね。だから勉強としてではなくただ読んでいたことが試験にも役立ちました。高校に入ってすぐ海外での仕事で実際に英語に触れて、学校で勉強していた単語の知識が生かせたんです。教科書通りの文章が通じないことがあっても、単語さえ覚えていれば、用件も気持ちも通じます。逆に単語を知らなければ絶対に話せない。基本的なことですけど、それを痛感しました。なので、単語の勉強には力を入れていて、テストのたびに単語カード帳を3つぐらい作って、英訳と和訳を繰り返しましたね。あとは、どの教科も同じように、授業のノートをわかりやすくとって、試験前に新しいノートに丸写しするんです。そうやって書いて覚えていました。

いま私は『ハイスクール・ミュージカル』というミュージカルに取り組んでいます。これは、バスケ部のキャプテンである学園のスターと、引っ込み思案の優等生の少女ガブリエラがパーティーで出会って歌うことの楽しさを知り、一緒に学校の一大イベントであるミュージカルに出演するためにライバルと競争しながら皆が熱くぶつかってゆく、という、まさに“ザ・青春”みたいなミュージカルなんです。そこで私が演じる優等生のガブリエラは、学力コンテストも同時にクリアしようと努力するんです。「一つのことに絞らなくてもいい、どちらも頑張れる」というメッセージが込められているのですが、これは私も同じでした。好きな仕事があるからこそ学校での勉強も頑張れたんです。好きなことを制限するより、思いっきり集中してやると、「さあ、頑張ろう」って思えますよ。

自分のことを振り返っても、夢を実現しようとする気持ちが大切なんだと思います。将来の姿がはっきりしていなくたって、好きなことに対して行動を起こしてみる。趣味を仕事にしよう、とか。それって一番楽しい未来ですよね。やってみて違っても、それは失敗じゃなくて、自分のことを知って次に進める。だから、何かに興味を持って、それを一生懸命担うことが大事だと思います。ただ、もし1％でも無理だと感じたら、それは無理だと思うんです。根拠のない自信でもいいから夢に対しては100％貪欲でいいと思います。だからこそ、努力が伴ってくる。それに、努力しないと絶対に結果はついてこない。やると決めたことは、負けん気と根性で曲げずに続けるしかないと思います。

2nd LIVE DVD「NAMI TAMAKI Best CONCERT “My Graduation”」

中学3年生の2003年4月、オリコン・シングルチャート初登場5位というヒット曲「Believe」で輝かしくデビュー。その後も歌にダンスに活躍中。現在公演中の舞台「ハイスクール・ミュージカル」ではヒロイン役をつとめる。

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