塾・予備校に通うためにはどのくらい費用が必要なのだろうか。
下の表は、文部科学省の統計で、全国の高校生一人当たりの2010年の学習費(年間)の内訳である。学校教育費は高校に通学するために必要な費用、学校外活動費は補助学習費(塾や予備校、家庭教師、家庭内学習など)とその他(スポーツや芸術、教養、地域活動など)。学習費は年間の総額で公立393,464円、私立922,716円となっており、塾や予備校の通学費用を含む補助学習費では、年間公立で124,663円、私立で188,069円となっている。
・通年で通った場合のおよその目安
前出の文部科学省のデータによると、年間の「支出者平均額(経費を支出した者の平均額)」は、家庭教師で公立88,000円、私立172,000円、学習塾では、公立226,000円、私立318,000円 となっている。
・短期講習のおよその目安
各期講習は1講義15,000円〜20,000円程度×受講講座数が目安。
・特待生優遇制度
各塾・予備校が定めた一定基準以上の成績を収めた場合、特待生優遇として授業料が割引になることがある。
入学金や授業料などの学費は、ある程度まとまった金額が必要となる。経済的な面でも早期対策は欠かせない。下の表は、大学4年間で必要となる費用の平均額。複数大学を受験し、第1志望である大学の合否が分かる前に、第2志望以降の大学の入学金を支払わなければならない場合もあり、受験日や合格発表、入学金の納入日なども含めたスケジュールを事前に確認しておくことが必要だ。
※合計は私大医歯を6年、他を4年で計算。
※国公立は標準額を表記。私大は入学金および授業料、入学金、施設設備費を文部科学省「平成22年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)」より。検定料は編集部作成のおよその目安を表記した。
家計の負担にもなる学費を軽減してくれるのが奨学金制度。奨学金制度は大きく分けて以下の4つの種類があり、それぞれ学生の成績や保護者の所得上限額によって受給の基準が異なる。
・独立行政法人日本学生支援機構(旧日本育英会)
無利子の第一種奨学金、利子の付く第二種奨学金の二種類がある。
・地方自治体
県市町村の各自治体が設けており、学生の保護者が居住している自治体から受給することができる。
・民間団体
民間育英団体や企業が設けている奨学金は、給付、貸与、定期募集、不定期募集、募集要項など種類はさまざま。入学する大学が窓口になっている場合が多い。
・大学
ほとんどの私立大学で独自の奨学金制度を設けている。国公立でも奨学金を開始している大学が増えてきている。