ビジネス通訳検定試験(TOBIS)はどんな試験?

  • ビジネス通訳検定試験(TOBIS)はどんな試験?

 近年ではグローバル化がますます進み、企業内で活躍する通訳者が増えてきました。特に「同時通訳」ができる通訳者はフリーランスとして活動の場を広げている人が多く、その通訳技術がビジネスシーンで高く評価されています。
 ただしその一方で、企業によって通訳者に求めている通訳レベルにバラつきがあるために、企業と通訳者のマッチングが課題となっていました。
 そこで登場した検定試験が「ビジネス通訳検定試験(TOBIS)」です。ここでは企業から信頼される通訳者になるために取得したい、ビジネス通訳検定試験についてご紹介します。

ビジネス通訳検定試験(TOBIS)とは

 ビジネス通訳検定は、NPO法人通訳技能向上センター(以下CAIS)が実施している検定試験です。「Test of Business Interpreting Skills」の略で、TOBISとも呼ばれています。通訳技術はもちろんのこと、企業内でのコミュニケーションに欠かせないビジネス知識を有していることを証明できます。最近ではこの検定試験が就業の場において活用されており、派遣として働く通訳士がよりいっそう適正な就業先を決めるためのツールとして役立てています。
 通訳といえば国家資格「通訳案内士」も有名ですが、通訳案内士試験は旅行に関する通訳者を対象にしたテストです。これに対してビジネス通訳検定は、外資系企業や貿易会社などに常駐して企業内の通訳者として業務を行う「ビジネス通訳者のための試験」であると言えます。

ビジネス通訳検定試験(TOBIS)の試験概要

受験資格:試験により異なる
→逐次通訳試験……通訳業務経験者(企業内通訳者、企業派遣通訳者含む)、通訳を目指して勉強中の方
→逐次通訳試験および同時通訳試験……同時通訳実務経験2年以上、同時通訳専門訓練を修了した方
→同時通訳試験……過去2年以内のTOBIS2級取得者

認定級 :1級、2級、3級、準3級、4級
試験会場:東京、大阪
スケジュール:年1回程度


 ビジネス通訳検定試験は、2種類のテスト「逐次通訳試験」「同時通訳試験」が実施されています。受験者はどの級を取るか?ではなく、どの試験を受けるか?で試験を選び、その結果に応じた級が認定されるシステムになっています。
 「同時通訳試験」の受験にはTOBIS2級の取得が条件となっていますが、1級以外を認定する「逐次通訳試験」であれば受験しやすい条件です。CAISが公開している「受験者の声」によると、過去の検定試験では通訳スクールに通いながら力試しのためにテストを受ける方もいるようです。

詳しくは、特定非営利活動法人 通訳技能向上センター(CAIS)公式サイトのTOBIS 検定概要をご確認ください。
https://www.cais.or.jp/tobis/

ビジネス通訳検定試験(TOBIS)の試験内容

【1級】
レベル :逐次通訳の技術が十分あり、ウィスパー/同時通訳にも対応できる
試験内容:「同時通訳試験」録音 約20分(英→日、日→英)

【2〜4級】
レベル :ビジネスシーンでの逐次通訳に対応できる
試験内容:「逐次通訳試験」録音 約30分(英→日、日→英)


 同時通訳試験と逐次通訳試験は、どちらも録音形式のテストです。ビジネスに関するテーマが出題され、その場で通訳を録音解答します。これまでの試験では「貸借対照表には……」といった財務をはじめ、人事や経営などのビジネス用語が幅広く出題されています。

詳しくは、特定非営利活動法人 通訳技能向上センター(CAIS)公式サイトの過去の出題例をご確認ください。
https://www.cais.or.jp/tobis/past/index.html

ビジネス通訳検定試験(TOBIS)の難易度

 CAISが発表している「第10回 ビジネス通訳検定 級別分布」によると、合格者の割合は1級=2%、2級=28%、3級=26%、準3級=18%、4級=26%でした。1級合格者は100人中2人の割合ですから、通訳者のなかでもハイレベルな業務に対応できる、企業から信頼されやすいビジネス通訳者として認められると考えられます。2〜3級には基礎レベルの逐次通訳ができる人、4級は言語力が基準を超えていない人が該当します。

 試験終了後には、受験者一人ひとりに対してフィードバックがあります。自身の課題を発見し、弱点の克服に役立つアドバイスが得られるので、通訳者としてのスキルアップに活かせます。

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