知的財産翻訳検定試験はどんな試験?

知的財産翻訳検定試験とは

 「知的財産翻訳検定試験」とは、日本知的財産翻訳協会(Nippon Intellectual Property Translation Association:以下NIPTA)が実施している検定試験のことです。NIPTAによって2004年12月からスタートし、2014年までに約20回の試験が行われてきました。
 試験は特許明細書などをテーマにした問題で構成されており、特許翻訳者の能力を客観的に評価できるものになっています。合格者には認定証が交付され、1級と2級の合格者にはスキルアップに役立つ評価コメントが届きます。さらに、最もレベルの高い1級に合格するとNIPTAのウェブサイトに名前やメールアドレスを掲載することができ、スカウトされやすくなるというメリットもあります。
 近ごろでは人材採用の場で活用される機会も多くなり、翻訳者の立場から見ても「継続的に特許翻訳の仕事を得るための資格」として注目されるようになっています。

知的財産翻訳検定試験の概要

受験資格:なし
受験級 :1級、2級、3級
試験方式:インターネット受験
スケジュール:年2回(春・秋)

 知的財産翻訳検定試験は、インターネットを使用するオンライン受験が行われています。試験当日は検定専用のサイトにアクセスしてテストを受けるので、日本にお住まいの方ならば全国どこからでも受験できますし、海外在住の方も日本時間に合わせて受験可能です。所要時間は2〜3時間ほどで、1級の合格候補者には面接試験(東京や大阪にて実施)もあります。

 また、試験スケジュールは年2回で、春季(4月ごろ)と秋季(10月ごろ)に実施されています。1級と2級に関しては、春季に和文英訳、秋季に英文和訳試験が行われているため、申込時によく確認しておきましょう。

詳しくは、特定非営利活動法人日本知的財産翻訳協会公式サイトの知的財産翻訳検定 試験の概要をご確認ください。
http://www.nipta.org/01gaiyo.html

知的財産翻訳検定試験の試験内容

【1級】
レベル :知的財産分野における専門職業翻訳者として推薦できるレベル
試験内容:(1)知財法務実務、(2)電気・電子、(3)機械、(4)化学、(5)バイオテクノロジー の5分野から選択
解答形式:完全記述式

【2級】
レベル :特許明細書翻訳の基本を理解し実務に堪える力があると認められるレベル
試験内容:一般的な技術内容(技術分野選択なし)
解答形式:完全記述式

【3級】
レベル :入門者・初心者レベル
試験内容:知財英語についての基礎知識の有無を問う出題
解答形式:一部記述式、一部マークシートから選択式(英文和訳・和文英訳混交)

 知的財産翻訳検定試験は3段階にレベル分けされており、受験者は自分の実力にあわせて受験級を選ぶことができます。「特許翻訳に興味がある」という方は、勉強をはじめたばかりの初心者でも受験できる3級がおすすめです。試験内容は基礎知識を有するかどうかが問われる問題で、記述式と選択式で解答します。
 一番レベルの高い1級では、特許法務・実務に関する理解力が試される「知財法務実務」と、「電気・電子」「機械」「化学」「バイオテクノロジー」の各分野の技術に対する理解力と特許明細書翻訳力が求められます。1級のみ選択式で、5つの分野のなかから選んで受験できます。

詳しくは、特定非営利活動法人日本知的財産翻訳協会公式サイトの知的財産翻訳検定 試験の構成・内容をご確認ください。
http://www.nipta.org/03naiyo.html

知的財産翻訳検定試験の難易度

 2013年秋に実施された第17回知的財産翻訳検定(英文和訳)では、受験申込者88名中、合格者は19名でした。その内訳は1級合格者が2名(受験者36名)、2級合格者は3名(受験者20名)、3級合格者は14名(受験者19名)です。
 また、それ以前に行われた第16回試験(和文英訳)では、受験申込者114名中、37名が合格しています。

 受験者数や合格者数は試験によって異なりますが、1級合格者は各分野1〜2名程度です。プロレベルの厳しいテストであることが想像できますが、知的財産翻訳検定試験は受験するレベルを自分で選べるので、自身の能力に合わせて目標を設定できます。
 翻訳勉強中の方は、基礎を身につけるために。実務経験者は、より能力を向上させるために。各々の目標に向かって励むことで、プロの翻訳者に近づけるでしょう。

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