会見に国内外の記者が200人以上 楽天が“英語化”する理由

日本外国特派員協会で7月1日からスタートする「社内公用語英語化」に関する記者会見を行った、楽天の三木谷浩史社長 (C)ORICON DD inc. [拡大する]

日本外国特派員協会で7月1日からスタートする「社内公用語英語化」に関する記者会見を行った、楽天の三木谷浩史社長 (C)ORICON DD inc.

 楽天の三木谷浩史社長が29日、東京・千代田区の日本外国特派員協会で「社内公用語英語化」に関する記者会見を行った。企業から学校まで“国際化”に向けて大きく舵を切る日本で先鞭をつける同社の取り組みへの関心は高く、集まった記者は国内外合わせ200人以上。三木谷社長は終始英語で、社内公用語を英語にする意味とこれまでの道のり、現在の状況を説明した。

◆日本企業の衰退に「言語能力も関係している」

 同社が社内の公用語を英語にすると発表したのは2010年のこと。日本語がまったくわからない中国やインドなどのスタッフが3〜6ヶ月で日本語を上手に操る姿を見て「日本人でも同じことができるのではないか」と思ったのがきっかけだったという。

 「かつて日本経済は製造業の優秀さによって保たれていたが、今、日本メーカーは苦しんでいる。今はソフトウェア、サービス、コンテンツをグローバルに組み合わせなければならない時代だが、日本はいわゆる“ガラパゴス化”となっている。それには言語能力がないことも関係している」(三木谷社長)。

 インターネットはもともとグローバルな世界。同社は現在、買収などにより13ヶ国でビジネスを展開しており、数年後には27ヶ国まで拡大させる目論見もある。諸外国の企業に対抗するためにも、30%を占める日本以外の国籍を持つスタッフ、各国にある関連会社とのコミュニケーションのためにも、英語を公用語にする必要があった。

◆英語習得のコツは「恐れずに話すこと」

 とはいえ“公用語英語化”は簡単ではなかった。当初はスタッフの自主的な学習だけでスムーズに進むと思っていたが、2011年半ばに発表されたハーバード・ビジネス・スクールの調査で、多くの社員が苦しみ、ストレスを抱えていたことが判明。同社は無料の英語教室を開催し、業務として学習時間を設けるなどフォロー体制を強化した。なかにはプロジェクトの重要性を理解しながら、辞めていった社員もいたという。

 昇進の条件にTOEICのスコアを設定していることもあり、現在の役員は全員、TOEICスコアは800以上。社員の平均点数は当初の500台前半から約700まで上昇している。海外の子会社とのやりとりも全員、通訳を必要としないレベルまでになり、現在の社内会議は80%が英語に。7月からはすべて英語化される。

 三木谷社長は英語習得のコツとして「恐れないで話す機会を設けること」を挙げる。英語レッスンに加え、職場で英語を使っていれば話している時間は8時間以上。「ビジネスはルーチン的な作業が多く、英単語は1000語でなんとかなる。最初は苦しんだスタッフも、今は自分よりも優れた自己表現をしている」と社員の習得度に満足げな笑みを見せ、「計3000時間も学校で英語を勉強しても、日本人が英語を話せないのは問題」「最終的には日本の英語教育を変えたい」と意気込んだ。


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